アダム・トゥーズ(Adam Tooze、1967年6月6日 - )は、イギリス出身の歴史学者コロンビア大学の歴史学教授で同大学の欧州研究所所長を務める。経済史を専攻とし、20世紀初頭のドイツ経済や、世界経済と政治の変化を研究している[1]

アダム・トゥーズ

ロンドンに生まれ、イングランドとドイツのハイデルベルクで育つ。1989年にケンブリッジ大学キングス・カレッジで経済学の学士号を習得し、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで博士号を習得する。1996年から2009年にかけてケンブリッジ大学で現代史を教える。イェール大学ポール・ケネディの後任として国際安全保障研究所の所長を務め、2015年からコロンビア大学で現職を務める[1]

著書『ナチス 破壊の経済』でウォルフソン・ヒストリー・プライズ英語版を受賞した。他に、世界金融危機をテーマとする『暴落』を発表しており、この本はイェール大学とコロンビア大学の講座をもとにしている[1][2]

著書

編集

単著

編集
  • Statistics and the German State, 1900–1945: The Making of Modern Economic Knowledge (Cambridge Studies in Modern Economic History), Cambridge: Cambridge University Press, 2001.
  • The Wages of Destruction: The Making and Breaking of the Nazi Economy, London: Allen Lane, 2006.
ナチス 破壊の経済 1923-1945英語版』(上下)、山形浩生, 森本正史訳、みすず書房、2019年。
『暴落 金融危機は世界をどう変えたのか』(上下)、江口泰子, 月沢李歌子訳、みすず書房、2020年。
  • Shutdown: How Covid Shook the World's Economy, London: Allen Lane, August 2021.
『世界はコロナとどう闘ったのか?: パンデミック経済危機』、江口泰子訳、東洋経済新報社、2022年。

編著

編集
  • Cambridge History of World War II. Volume 3 with Michael Geyer, Cambridge: Cambridge University Press, 2015.
  • Normalität und Fragilität: Demokratie nach dem Ersten Weltkrieg with Tim B. Müller, Hamburg: Hamburger Editionen, 2015.

出典・脚注

編集

出典

編集
  1. ^ a b c 『ナチス 破壊の経済』著者略歴
  2. ^ 『暴落』 p.vii

参考文献

編集
  • 『ナチス 破壊の経済』 著者略歴
  • 『暴落』 著者略歴

外部リンク

編集