アストラ (航空宇宙企業)
アストラ (Astra) は、アメリカのカリフォルニア州アラメダを拠点とする航空宇宙企業である。2016年10月にクリス・ケンプとアダム・ロンドンにより設立された[2][3]。以前は「ステルススペースカンパニー」とも報じられていたが、ブルームバーグのアシュリー・バンスの記事の中で初めて Astra Space, Inc の社名が明らかにされた[4]。出資者の中にはBlackRock、Advance、ACME、Airbus Ventures、Innovation Endeavors、セールスフォース創設者マーク・ベニオフ、ディズニーCEOマイケル・アイズナーといった企業や人物が含まれる[5]。
種類 | 公開会社 |
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市場情報 | NASDAQ: ASTR |
業種 | 航空宇宙 |
設立 | 2016年10月 |
創業者 |
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本社 | |
主要人物 |
クリス・ケンプ (CEO) アダム・ロンドン (CTO)[1] |
従業員数 | 100 (2020) |
ウェブサイト | astra.com |
ロケット
編集2021年11月20日6時16分、アストラは初めて衛星軌道へのロケット打ち上げに成功した。このロケットは「ロケット3.3」(LV0007) と呼ばれるもので、アメリカ国防総省のデモ用ペイロードを搭載してコディアック打上げ基地 (PSCA) から打ち上げられた。「ロケット3」はこの打ち上げ成功にたどり着くまでに、何度か打ち上げ失敗を経験している。アストラの株価は初の打ち上げ成功後に42%急上昇した[6]。2022年3月現在、アストラは累計8回の打ち上げを試み、うち2回のみ打ち上げに成功している。打ち上げ失敗以外では、2020年3月23日にリハーサル中に機体を失う事故を起こしている[7]。
アストラは商用と軍用の顧客に向けたサービスを行っており、2022年現在は「ロケット3」と呼ばれるロケットを運用している。
それ以前の最初の「ロケット1.0」と「ロケット2.0」は、ペイロードを載せない試験用の機体であったが、これらの機体はいずれも打ち上げに失敗した[8][9]。アストラは「ロケット3」の3機目でも宇宙空間に到達したが、その際は燃料と酸化剤の混合比の誤りにより、上段を軌道に投入することができなかった。しかしミッションの目的は達したとして、4機目の打ち上げでは商用ペイロードを搭載することを決めた[10]。だが4機目となる2021年8月28日の「ロケット3.3」 (LV0006) の打ち上げも、アメリカ宇宙軍のペイロードを搭載したものの、打ち上げ1秒後にエンジンの1基が故障、高度50kmまで到達するも宇宙には届かなかった[11]。
将来のロケットとしては、「ロケット3」の改良版である「ロケット4」と、「ロケット3」のサブオービタル二地点間輸送用の派生版である「ロケット5」を開発中としている[12][13]。
衛星バス
編集アストラは、顧客のペイロードのための衛星バスの開発も行っている。最初の試験機は2022年にロケット3で打ち上げることが計画されており、顧客への提供は2023年を予定している[14]。
関連項目
編集参考文献
編集- ^ “Team | Astra”. Astra. 25 April 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。12 June 2020閲覧。
- ^ “DARPA Launch Challenge”. 23 June 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。3 March 2020閲覧。
- ^ “Welcome | Astra”. 3 February 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。6 March 2020閲覧。
- ^ “A Small-Rocket Maker Is Running a Different Kind of Space Race”. Bloomberg. オリジナルの30 November 2020時点におけるアーカイブ。 12 December 2020閲覧。
- ^ “Rocket startup Astra emerges from stealth, aims to launch for as little as $1M per flight”. TechCrunch. オリジナルの24 February 2021時点におけるアーカイブ。 31 January 2021閲覧。
- ^ https://www.cnbc.com/2021/11/22/astra-stock-surges-after-rocket-builder-reached-orbit-successfully.html
- ^ Sheetz, Michael (16 June 2020). “Rocket startup Astra trying for an orbital launch again in July 2020, renewing fundraising efforts”. CNBC. 17 June 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。16 June 2020閲覧。
- ^ Foust, Jeff (2018年7月27日). “Alaska launch shrouded in secrecy”. SpaceNews. 2020年3月23日閲覧。
- ^ Foust, Jeff (2018年12月6日). “Astra Space suborbital launch fails”. SpaceNews. 6 February 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年3月23日閲覧。
- ^ “Astra reaches space for the first time with Rocket 3.2 launch” (英語). Space Explored (2020年12月16日). 2021年8月26日閲覧。
- ^ “After wobbly liftoff, Astra Space rocket fails to reach orbit once again”. CNBC (2021年8月28日). 2021年8月29日閲覧。
- ^ Burghardt, Thomas (12 June 2021). “Astra CEO Chris Kemp previews Rocket 4.0, daily launches, and a smarter planet”. NASASpaceFlight.com. 13 June 2021閲覧。
- ^ Berger, Eric (1 October 2020). “Astra pitches larger rocket, suborbital cargo-delivery plan to Air Force”. Ars Technica. 10 June 2021閲覧。
- ^ Foust, Jeff (1 March 2021). “Astra's 100-year plan: Q&A with CEO Chris Kemp”. SpaceNews. 1 October 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。1 March 2021閲覧。
外部リンク
編集- 公式ウェブサイト
- アストラ (@Astra) - X(旧Twitter)