AXESS
AXESS(あくせす)は、主に航空券の発券、航空便の予約、空席照会などができるコンピュータシステム (CRS) 。
航空会社や旅行会社、ホテルなどで広く使われていた。日本航空の予約システムを基盤に作られたものである。
当初は日本航空(現 日本航空インターナショナル)が運用していたが、1991年に運用を担う部門が分社された。※詳細は、#運営会社を参照。
概要
編集AXESSは、航空関連の他に鉄道・ホテル・レンタカー・ツアーの予約、旅行情報データ、バックオフィス業務支援など、旅行に関係する業務をほぼカバーできるほどの機能を持っている。AXESSの端末は日本全国に1万8千台あまりが設置されている(2004年現在)。1964年から稼働したJALCOM(ジャルコム、JALCOMI,II,III)と呼ばれていたシステムから発展した。
2014年4月に、アメリカ合衆国のトラベルポートのホストシステムをベースとした新システムへ移行した[1]。
日本航空(JAL)は2017年度に、国内線と国際線の予約システムプラットフォームをアマデウスITグループが提供するアマデウスアルテアに刷新し、11月16日から稼働した(SAKURAプロジェクト)[2]。ただし、日本地区のJAL国際線販売において旅行会社が使用するシステムは変更なく、引き続きAXESSの利用を推奨するとしていた[3]。
SABREとの提携
編集1995年、アメリカン航空が開発し全世界の6万数百箇所に端末を展開するSABRE(セーバー)と提携した。
検定
編集1989年、旅行業界においてAXESS端末を操作できる人材育成の一環として、AXESS実用検定が実施された。これはこの端末の操作能力を問う検定で、検定科目は「国内全般」と「国際予約」のそれぞれ1、2、3級であった。
操作における知識
編集PNR
編集AXESSを操作して作成した予約記録をPNR (Passenger Name Record) という。これは旅客情報や搭乗便などのデータが入力されたもので、運賃計算・航空券発券の基本になる。
略号
編集運営会社
編集種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒140-0002 東京都品川区東品川二丁目3-12 |
設立 | 1991年(平成3年)7月 |
業種 | 情報・通信業 |
代表者 | 添川 清司 |
資本金 | 7億円 |
売上高 | 48億4100万円(2019年03月31日時点)[4] |
営業利益 | 8800万円(2019年03月31日時点)[4] |
経常利益 | 9300万円(2019年03月31日時点)[4] |
純利益 | 5000万円(2019年03月31日時点)[4] |
総資産 | 62億9400万円(2019年03月31日時点)[4] |
主要株主 | 日本航空 100% |
外部リンク | http://www.axess.co.jp/ |
運営会社の株式会社アクセス国際ネットワーク(アクセスこくさいネットワーク、AXESS INTERNATIONAL NETWORK INC. )は、AXESSの運用などを行う情報通信業者である。また、付帯事業としてAXESSに関連する講習会や「AXESS実用検定」などを行っている。
1991年に会社が設立され、同年9月に日本航空から運用を承継した。日本航空の幹部であった木村佳乃の父親も社長を務めた。 2010年に社長に就任した中野星子は、1982年に日本航空で初めての女性総合職として入社し国際営業部課長などを歴任した後、2007年に女性としては初めて東京支店法人センター法人販売第1部長を歴任するなど、同社の女性総合職の第一人者として営業畑を歩んだ[5][6]。
事業所
編集出典・脚注
編集- ^ “社長メッセージ”. 2017年4月17日閲覧。
- ^ 『旅客基幹システム刷新プロジェクトがIT Japan Award 2018にてグランプリを受賞』(プレスリリース)日本航空、2018年7月11日 。2019年5月6日閲覧。
- ^ “JALグループ、旅客サービスシステムにアマデウス社Alteaを採用”. 2015年9月26日閲覧。
- ^ a b c d e 株式会社アクセス国際ネットワーク 第28期決算公告
- ^ 新社長よりご挨拶!(ニュース & トピックス) - parlé No.73(アクセス国際ネットワーク、2010年夏号、2012年2月24日閲覧) ※広報誌
- ^ “アクセス国際ネットワーク社長に中野星子氏、初の女性社長”. トラベルビジョン. (2010年6月30日) 2012年2月24日閲覧。
関連項目
編集- JALインフォテック
- 航空券 - 電子航空券
- 横断的販売網(global distribution system, GDS) - CRS (航空)