ぼくとママの黄色い自転車
『ぼくとママの黄色い自転車』(ぼくとママのきいろいじてんしゃ)は、2008年(平成20年)製作、2009年(平成21年)8月22日公開[1]の日本映画である。ロケ地は小豆島ほかである。
ぼくとママの黄色い自転車 | |
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監督 | 河野圭太 |
脚本 | 今井雅子 |
原作 | 新堂冬樹『僕の行く道』 |
出演者 |
武井証 阿部サダヲ 鈴木京香 |
音楽 | 渡辺俊幸 |
主題歌 | さだまさし「抱きしめて」 |
撮影 | 伊藤清一 |
編集 | 深沢佳文 |
製作会社 | 「ぼくとママの黄色い自転車」製作委員会 |
配給 | ティ・ジョイ |
公開 | 2009年8月22日 |
上映時間 | 93分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
概要・略歴
編集2008年(平成20年)7月12日 - 19日、香川県の小豆島でロケーション撮影を行い、19日の夜に同県の県庁所在地高松市内のホテルで、河野圭太監督、夫婦を演じる鈴木京香、阿部サダヲが記者会見を行なった[2]。小豆島でのロケ地は、小豆島オリーブ公園、寒霞渓、銚子渓、銀波浦のエンジェルロードなど約10か所で行われた。同年8月中旬にクランクアップした[3]。主人公一家の住居は、阿部の演じる父親が建築家の設定のため、横浜市内にある増田政一設計による個人宅で行われた[4]。
主人公の少年を演じる武井証は、『いま、会いにゆきます』の映画版(監督土井裕泰、2004年)、テレビドラマ版(演出平野俊一ほか、2005年)の両方で主人公夫妻の一人息子という同じ役を演じて注目され、特撮テレビドラマ『仮面ライダーディケイド』(2009年)の第28話・第29話での岡村マサヒコ役や、映画『BALLAD 名もなき恋のうた』(監督山崎貴、2009年)にも出演、野原しんのすけに相当する川上真一役を演じている。
阿部サダヲは、ハリウッドチャンネルのインタビューに答え、実生活でも夫であり父である阿部は、家族の話や父親役をやりたいと考えていた時期に、父親役のオファーを受けたことがうれしかった、とのとの旨のコメントをしている[5]。鈴木京香は、産経新聞のインタビューに答え、本作の役柄については、『アイリス』(監督リチャード・エアー、2001年)が好きであることもあり、実例についてリサーチをして取り組んだが、なによりも大切なのは「子を思う母の気持ち」だと思って演じた、との旨のコメントをしている[6]。
少年と旅をする犬のアンは、ジャック・ラッセル・テリアである[7]。
2009年(平成21年)3月15日、小豆島・土庄町中央公民館での「オリーブ百年祭」閉会式後に、同地での披露試写会が行われた[8]。同年6月10日、主題歌「抱きしめて」を収録したさだまさしのオリジナルアルバム『美しい朝』がリリースされ、オリコンチャート初登場で第9位(2009年6月第3週)にランクインした。
同年8月22日、東京・新宿の新宿バルト9ほかで全国公開された。芸術文化振興基金助成事業、文部科学省選定(少年向、家庭向)[1]、東京都青少年健全育成審議会推奨[9]作品である。
本編のDVDが2010年1月21日発売。
キャスト
編集スタッフ
編集- 製作 : 品川惠保、與田尚志、高橋浩、福原英行、尾越浩文、山田良明、松田英史、中野隆治、宮崎恭一、上原徹
- プロデューサー : 井口喜一、木村立哉
- 監督 : 河野圭太
- 脚本 : 今井雅子
- 原作 : 新堂冬樹『僕の行く道』(双葉社、2005年 ISBN 4575235148 / 双葉文庫、2008年 ISBN 4575512052)
- 音楽 : 渡辺俊幸
- 主題歌 : さだまさし「抱きしめて」 (アルバム『美しい朝』所収、ユーキャン)
- アニマルトレーナー : 宮忠臣
- 製作会社:「ぼくとママの黄色い自転車」製作委員会(ユーキャン、ラテルナ、東映アニメーション、東映ビデオ、ポニーキャニオン、共同テレビジョン、東映エージエンシー、ブロスタTV、ザックコーポレーション、フジパシフィック音楽出版)
あらすじ
編集大志は、父と2人暮らしの小学3年生。物心ついたころから母が「留学でパリのデザイン学校に通っている」と聞かされて育ってきた。そんな母との絆は、週1度のパリからの手紙でのやりとりと、黄色い自転車のみ。しかし、ある日のふとしたことから手にした写真から、パリにいるはずの母が瀬戸内海に浮かぶ離島・小豆島にいるかもしれないと思うようになる。大志は父には内緒で、黄色い自転車に乗り、愛犬のアンと共に小豆島を目指して旅立つ[1]。
関連書籍
編集- 新堂冬樹『僕の行く道』、双葉社、2005年 ISBN 4575235148
- 文庫版、双葉文庫、2008年 ISBN 4575512052
- 藤田杏一『ぼくとママの黄色い自転車』、ノベライズ、小学館文庫、2009年7月7日 ISBN 4094084053
- 宮忠臣『いつもとなりに犬がいた』、PHP研究所、2009年5月1日 ISBN 4569705278
註
編集- ^ a b c #外部リンクの公式サイトの記述を参照。
- ^ 山陽新聞公式サイト内の記事「小豆島ロケ映画「ぼくとママの黄色い自転車」 監督ら高松で会見[リンク切れ]」(2008年7月21日)の記述を参照。
- ^ 山陽新聞公式サイト内の記事「映画「ぼくとママの黄色い自転車」 小豆島名所でロケ[リンク切れ]」(2008年7月16日)の記述を参照。
- ^ 「映画 ぼくとママの黄色い自転車」、2009年5月17日付。
- ^ ハリウッドチャンネル公式サイト内の記事「「ぼくとママの黄色い自転車」で父親役を好演した阿部サダヲにインタビュー Archived 2009年11月18日, at the Wayback Machine.」、2009年8月19日付。
- ^ 産経新聞公式サイト内の記事「映画「ぼくとママの黄色い自転車」 熱演の鈴木京香語る[リンク切れ]」、2009年8月21日付。
- ^ 宮忠臣『いつもとなりに犬がいた』(#関連書籍)の記述を参照。
- ^ 土庄町公式サイト内の「まちのカレンダー(3月) Archived 2007年10月28日, at the Wayback Machine.」の記事(2009年3月13日閲覧)を参照。
- ^ 東京都公式サイト内の記事「第591回東京都青少年健全育成審議会の答申について Archived 2009年8月18日, at the Wayback Machine.」、平成21年(2009年)8月11日付。
関連項目
編集外部リンク
編集- ぼくとママの黄色い自転車[1] - 公式サイト
- ぼくとママの黄色い自転車 - allcinema
- ぼくとママの黄色い自転車 - KINENOTE
- ぼくとママの黄色い自転車 - IMDb