びらん剤
びらん剤(糜爛剤、びらんざい、英: Blister agent)は、化学兵器の分類の一つであり[1]、皮膚、気道、眼球等を爛れさせる効果を持つ[2]。
概要
編集第一次世界戦において、マスタードガスが大規模に実戦使用され、多数の死傷者を出した[1]。びらん剤の種類は、ジクロロアルシン誘導体とマスタード類の2種に分類される[3]。
化学兵器の中では相対的に致死性が低いものの[1]、マスタード類は残留性が高く、場合により数日以上持続する[2]。症状としては、肺水腫、結膜炎、皮膚での紅斑、水疱、壊死等を引き起こし、死亡する場合もある[1][3]。
主なびらん剤
編集出典
編集- ^ a b c d e 越智文雄(自衛隊中央病院理学療法技術課)「化学剤テロと危機管理」『Medical Gases』第5巻第1号、日本医療ガス学会、2003年、40-42頁、doi:10.32263/medicalgases.5.1_40、ISSN 2434-6152、NAID 130007810447、2020年10月4日閲覧。
- ^ a b U.S. DEPARTMENT OF LABOR. “Blister Agents Guide”. 2020年10月4日閲覧。
- ^ a b c 生物・化学兵器への公衆衛生対策(世界保健機関)2004年 P144-152
- ^ a b びらん剤(Blister Agents、Vesicants) 国立医薬品食品衛生研究所
- ^ a b 遺棄化学兵器等(内閣大臣官房遺棄化学兵器処理担当室)
- ^ a b c d 公益財団法人 日本中毒情報センター 化学テロ・化学災害対応体制(概要) P6
- ^ 生物・化学兵器への公衆衛生対策(世界保健機関)2004年 P289
関連項目
編集- M104 155mm砲弾 - アメリカ軍の化学兵器