さんじゅーろー
猫城主さんじゅーろー(ねこじょうしゅ さんじゅーろー)とも呼ばれるさんじゅーろーは、岡山県高梁市内山下にある日本の城(山城)備中松山城にいるオス猫である。
別名・愛称 | 猫城主さんじゅーろー |
---|---|
生物 | ネコ |
生誕 | 不明 日本 詳細 |
国籍 | 日本 |
職業 | 備中松山城管理事務所常駐、同城PR大使 同城 猫城主🐈 |
所属 | 一般社団法人高梁市観光協会 |
著名な要素 | 正式任命された初の猫城主 |
飼い主 | 一般社団法人高梁市観光協会 |
体重 | 約5,700g(5.7kg) |
外見 | 白茶 |
名の由来 | 谷三十郎 |
公式サイト | 一般社団法人高梁市観光協会 |
さんじゅーろーは2018年、平成30年7月豪雨の直後に備中松山城、三の丸付近で保護されたオス猫でその当時は推定3歳であった[1][2]。保護された場所が備中松山城でもあり備中松山藩の藩士、新撰組七番組組長の谷三十郎にちなみ、さんじゅーろーと名付けられた[1][3]。同年12月16日、備中松山城PR大使に任命され常に同城に常駐している[1][4][5]。
2020年6月24日、公益社団法人岡山県観光連盟から観光客数を回復させ高梁市の観光を盛り上げたとして令和2年度観光事業功労者として表彰される[6]。
生い立ち~備中松山城で観光協会の飼い猫になるまで
編集生い立ちは不明である。2018年、岡山県高梁市内に住む家庭に保護猫団体の譲渡会を通じて迎入れたネコでその時の名前は「なつめ」という名前だった[6][3]。平成30年7月豪雨の直後7月14日、その家庭から突然逃げ出してそのまま行方不明になるが約3ヶ月後に備中松山城、三の丸付近で同城の管理人に保護され、その後、住み着くことになる[2][6]。当初は「ご家老さま」という名前が付けられ「猫城主」として来城客に親しまれ徐々に来城客数も増えてきて、マスコミからの取材も多くなりマスメディアに紹介されたことで元の飼い主にも伝わることになる[6][2]。後日、高梁市観光協会で「なつめ」に再会するも既に備中松山城の「猫城主」として活躍していることを踏まえて同城や同協会、市民の為になるのならという思いで手放すことを決断されたことで正式に同協会の飼い猫となり「猫城主」として活躍することとなるがこの時期ではまだ正式な認定を受けておらず、どこへ行くとも所在の分らない野良猫状態で飼っていたとされている[7][3][6]。
行方不明騒動
編集観光協会の飼い猫として決まってから間もない約1ヶ月後の2018年11月4日、翌日に東京からの週刊誌取材があることに備えて観光協会の関係者が城にいたさんじゅーろーを捕まえて自宅に車で連れて戻り自宅の外で離したことが原因で、さんじゅーろーは一目散にどこかへ逃げてしまった[7][3]。その翌日の取材の予定も中止となり同協会が総出で捜索することになる。11月12日に名前と、裏には連絡先の電話番号が書かれている白い札を付けた首輪をしている猫を発見したという有力な情報が寄せられる。そして同月23日の夕方になって遂に関係者に近所の人から電話があり駆けつけてみると間違いなくその猫はさんじゅーろーで追いかけると逃げようとしたので追いかけるのを止め「さんじゅーろー」と呼びかけると関係者の元へ歩み寄ってきたという[7]。19日間の行方不明騒動は終わった[4]。
「猫城主」就任
編集2018年12月16日、城主が城に戻る「猫城主さんじゅーろー 再入城の儀」が執り行われ、正式に「猫城主」として就任した[3][4]。
就任以降
編集城内の本丸にある「五の平櫓」管理事務所に常駐し、体調に応じて午前10時と午後2時に散歩として「見回り」をしている[3][2]。
2020年11月1日から高梁市で、さんじゅーろーをデザインした原付バイク用のナンバープレートの交付が始まることに先駆け、10月27日備中松山城本丸にて行なわれた同市による献上式にさんじゅーろーが出席した[8][9]。
記念日
編集- 3月16日:さんじゅーろーの日[4]
出版物での紹介
編集- 西松 宏「備中松山城 猫城主 さんじゅーろー」『児童書』、ハート出版、岡山、2019年7月、p.136。
関連商品
編集脚注
編集注釈
編集- ^ 備中松山城の御城印は、「御朱印」のお城版としてさんじゅーろーをデザインしたものも商品化する予定である。
出典
編集- ^ a b c “猫城主 さんじゅーろー”. 岡山観光WEB (2017年7月3日). 2020年9月6日閲覧。
- ^ a b c d “【岡山・備中松山城の「猫城主」さんじゅーろー物語】西日本豪雨災害で激減した観光客がV字回復中”. Yahoo!ニュース. (2019年3月13日) 2020年9月13日閲覧。
- ^ a b c d e f “帰ってきた「ネコ城主」備中松山城、流浪の旅から再入城”. 産経新聞. (2018年12月18日) 2020年9月13日閲覧。
- ^ a b c d “【岡山・備中松山城の「猫城主」さんじゅーろー物語】人気をまちの賑わいや活性化へと繋げるために”. Yahoo!ニュース. (2019年3月15日) 2020年9月13日閲覧。
- ^ “岡山)猫城主さんじゅーろー、再入城 備中松山城”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2018年12月17日). オリジナルの2019年2月12日時点におけるアーカイブ。 2021年11月3日閲覧。
- ^ a b c d e “猫城主さんじゅーろーが観光事業功労者 本年度、岡山県観光連盟が表彰”. 山陽新聞Web News. (2020年6月24日) 2020年9月6日閲覧。
- ^ a b c “【岡山・備中松山城の「猫城主」さんじゅーろー物語】城下の声を聞くために逃亡?まちをあげての大捜索”. Yahoo!ニュース. (2019年3月14日) 2020年9月13日閲覧。
- ^ “猫城主のナンバープレートにゃん 原付き用、高梁市11月から交付”. 山陽新聞Web News. (2020年10月27日) 2020年11月6日閲覧。
- ^ “高梁市原動機付自転車オリジナルナンバープレートの交付を開始します”. 高梁市公式Web (2020年10月15日). 2020年11月6日閲覧。
- ^ “岡山県高梁市の「天空の山城」備中松山城、その城主が本になり次々と話題を読んでいます。『備中松山城 猫城主 さんじゅーろー』”. プレスリリース. (2019年10月7日) 2020年9月13日閲覧。
- ^ “備中松山城の御城印販売へ”. NHKニュース WEB. (2020年9月17日) 2020年9月23日閲覧。
- ^ “天空の猫城主「美味じゃ」 高梁茶゛献上 JA晴れの国岡山”. 日本農業新聞. (2021年7月24日) 2023年12月10日閲覧。
外部リンク
編集- 一般社団法人高梁市観光協会
- 備中松山城 猫城主 さんじゅーろー (sanjuronyan) - Facebook
- 備中松山城 猫城主 さんじゅーろー (@sanju_ro_) - X(旧Twitter)
- さんじゅーろー【公式】 (@sanju_ro_) - Instagram
- さんじゅーろーを探せ 公式サイト