ごはんができたよ
『ごはんができたよ』は、矢野顕子の4枚目のスタジオ・アルバム、通算6枚目のアルバム。1980年10月1日発売。発売元は徳間ジャパン。CDはミディ。
『ごはんができたよ』 | ||||
---|---|---|---|---|
矢野顕子 の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
ジャンル | ポップス | |||
時間 | ||||
レーベル | 徳間ジャパンコミュニケーションズ/ジャパンレコーズ | |||
プロデュース |
矢野顕子 坂本龍一 | |||
矢野顕子 アルバム 年表 | ||||
| ||||
『ごはんができたよ』収録のシングル | ||||
|
概要
編集徳間ジャパン移籍後初の作品。坂本龍一が共同プロデュースを手がけており、矢野がイエロー・マジック・オーケストラとコラボレーション関係にあった時代を色濃く反映した作品である。もっともクレジットはYMO名義ではなく、あくまでも個人参加という位置づけになっている。サウンドは前作『ト・キ・メ・キ』と同じくシンセサイザーを多用しているが、アコースティック・ピアノや児童合唱を取り入れるなど、YMOの音作りとは一線を画す面も見られる。
収録曲
編集- ひとつだけ (HITOTSUDAKE) (作詞・作曲:矢野顕子)
- アグネス・チャンのアルバム『美しい日々』(1979年)に提供された楽曲。アグネス・チャン版と、矢野版とでは、歌詞の一部が異なる(アグネス版「愛してるわ」→矢野版「ねえお願い」など)。今や矢野の代表曲
- サードシングル「ごはんができたよ」のB面に収録されている。
- アルバム『出前コンサート』(1994年発売)に、ライブテイクが収録されている。
- 1996年にベストアルバム『ひとつだけ/the very best of 矢野顕子』で新録音された。新録バージョンは1997年発表のサウンドゲーム『リアルサウンド 〜風のリグレット〜』でエンディングテーマ曲に用いられた。
- 1999年に坂本美雨がカバー。矢野がコーラスで参加しており、母娘共演になっている。(『DAWN PINK』収録)
- 2005年に黒川芽以がカバーした。(『10 sprout』収録)
- 2006年にアルバム『はじめてのやのあきこ』において、忌野清志郎とのデュエットで共演した。忌野は1982年に、ヘンタイよいこバンドのライブで取り上げているほか、矢野とのデュエットでも2002年のフジロック・フェスティバルなどのライブで歌われている。
- デュエット・バージョンは、2012年公開の映画『しあわせのパン』(三島有紀子監督)の主題歌に使用され、2013年のアルバム『矢野顕子、忌野清志郎を歌う』に収録された。
- 清水ミチコが矢野と忌野のデュエット・バージョンを2人ともモノマネする形で、アルバム『清水ミチコ物語』に収録している。
- 2008年にBank Bandがカバーした。(『沿志奏逢2』収録)
- 2012年に蜜がカバーした。(『eAt me!』収録)
- 2010年代に入ってもライブでたびたび演奏されている。
- ぼんぼんぼん(LES PETIT BONBON) (作詞・作曲:矢野顕子)
- 「ひとつだけ」とメドレーで演奏されている。
- COLOURED WATER (作詞:矢野顕子・菊地真美 作曲:矢野顕子)
- この曲のみ、ドラムスは林立夫である。
- アルバム『出前コンサート』に、ライブテイクが収録されている。
- 在広東少年 (ZAI KUNTONG SHONEN) (作詞・作曲:矢野顕子)
- 販売音源としては、矢野も参加した渡辺香津美率いるKYLYN BANDのライブアルバム『KYLYN LIVE』(1979年)に収録されている。
- 矢野が参加したYMOの第1回・第2回ワールドツアーでも演奏された。(『フェイカー・ホリック』(1991年発売)、『ワールド・ツアー1980』(1996年発売)、『ライヴ・アット・武道館1980』(1993年発売)に収録。タイトルは"KANG TONG BOY"の表記が使われていることもある)。坂本龍一によると、YMOの海外公演で、この曲の受けが特に良かったという[1]。
- 2000年に、矢野自身がピアノ弾き語りでセルフカバーした。(『Home Girl Journey』収録)
- 2014年に、砂原良徳の編曲でセルフカバーされた(『飛ばしていくよ』収録)
- シングル「春咲小紅」(1981年)のB面収録版は別アレンジであり、これはコンピレーション盤『愛がたりない』にも収録されている。
- HIGH TIME (作詞:Fran Payne 作曲:矢野顕子)
- 「COLOURED WATER」と共に、英語詞の曲である。
- DOGS AWAITING (作詞・作曲:矢野顕子)
- TONG POO (作詞:矢野顕子 作曲:坂本龍一)
- YMOの曲のカバー。矢野があらたに歌詞をつけている。
- アルバム『出前コンサート』に、ライブテイクが収録されている。
- 青い山脈 (AOI SANMYAKU) (作詞:西条八十 作曲:服部良一 編曲:矢野顕子)
- 藤山一郎の曲のカバー。
- アルバム『出前コンサート』に、ライブテイクが収録されている。
- げんこつやまのおにぎりさま (GENKOTSUYAMA NO ONIGIRISAMA) (作詞:香山美子、まど・みちお 作曲:小森昭宏)
- ひばり児童合唱団のほか、YMOにも関わりが深かったシーナ&ザ・ロケッツの鮎川誠がギターで参加している。
- ごきげんわにさん (GOKIGEN WANISAN) (作詞:中川李枝子 作曲:小森昭宏 編曲:矢野顕子)
- アルバムジャケットでは「作詞・作曲:中川季枝子」となっているが、誤植である。
- 坂本龍一とのピアノ連弾が行われている。
- ビデオ『矢野顕子S席コンサート』に、ライブ演奏が収録されている。
- また会おね (MATA AONE) (作詞・作曲:矢野顕子)
- 本アルバムの発売に並行して行われたツアーの名称は「また会おねツアー」であった。
- アルバム『グッド・イーブニング・トウキョウ』『TWILIGHT 〜the“LIVE”best of Akiko Yano〜』に、ライブテイクが収録されている。
- てはつたえる→てつだえる (TE WATSUTAERU→TETSUDAERU) (作詞・作曲:矢野顕子)
- ごはんができたよ (GOHAN GA DEKITAYO) (作詞・作曲:矢野顕子)
- サードシングルとして発売された。
- 新約聖書のマタイによる福音書 第5章44 - 46節に対し、謝辞が述べられている。
- 2005年に、槇原敬之がこの曲のカバーをしている。(『Listen To The Music 2』収録)
- 2006年に、矢野はYUKIと共演している。(『はじめてのやのあきこ』収録)
- 歌詞にある「お医者さんちのアッコちゃん」は父が開業医の矢野自身の事である。
- YOU'RE THE ONE (作詞:矢野顕子 作曲:坂本龍一)
- 「for the children of the whole wide world(広き全世界の子どもたちに)」という献辞が添えられている。
- LPは2枚組で、1枚目A面が1, 2, 3、B面が4, 5, 6、2枚目C面が7, 8, 9, 10、D面が11, 12, 13, 14であった。
- CD初盤は、「COLOURED WATER」「HIGH TIME」「DOGS AWAITING」「青い山脈」がカットされている。
脚注
編集- ^ 矢野顕子について、坂本龍一くんと話そう ほぼ日刊イトイ新聞 2006年11月27日付