けやき平 (川崎市)
けやき平(けやきだいら)は、神奈川県川崎市宮前区の町名。丁番を持たない単独町名であり、住居表示実施済み区域[5]。面積は0.178km²[2]。
けやき平 | |
---|---|
町丁 | |
北緯35度35分35秒 東経139度34分30秒 / 北緯35.592986度 東経139.574958度 | |
国 | 日本 |
都道府県 | 神奈川 |
市町村 | 川崎市 |
行政区 | 宮前区 |
人口情報(2024年(令和6年)6月30日現在[1]) | |
人口 | 3,066 人 |
世帯数 | 1,513 世帯 |
面積([2]) | |
0.17792573 km² | |
人口密度 | 17231.91 人/km² |
設置日 | 1985年(昭和60年)11月5日 |
郵便番号 | 216-0023[3] |
市外局番 | 044(川崎MA)[4] |
ナンバープレート | 川崎 |
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地理
編集宮前区のやや北寄りに、東西に細長く所在している。町域の大半は、民間の開発による「宮前平グリーンハイツ」という住宅団地が占めている。
けやき平は北端で平や神木本町と、南東端で神木や土橋と、北西端では東名高速道路を境に南平台と接している。これらの町域はすべて宮前区であり、けやき平は市境や区境には接していない。
歴史
編集当地の開発過程で行われた発掘調査により、弥生中期の遺跡である「平遺跡」や「南平遺跡」が発掘されている[6]。中世には、1474年(文明6年)に神明社が創建されたと「新編武蔵風土記稿」が伝えている[7]が、1914年(大正3年)には白幡八幡大神へ合祀された[8]。
戦時中には当地を含めた一帯が陸軍に接収され、戦後に解放された後に宅地開発がなされていった。その過程で先述のような遺跡も発掘されたが、東名高速道路による騒音も問題となり、住民による反対運動が起きた[9]。
地名の由来
編集地名の話し合いはグリーンハイツの自治会を中心に行われ、街路樹のケヤキ並木と、当地が旧「平」村であったことから名付けられた[6]。
沿革
編集- 江戸時代 - 当地は平村の一部であった。
- 1889年(明治22年) - 平村など4村が合併して向丘村が成立。当地は向丘村大字平字東の一部となる[8]。
- 1938年(昭和13年) - 向丘村が川崎市に編入。川崎市大字平字東の一部となる。
- 1939年(昭和14年) - 当地が軍用地として接収される。
- 1951年(昭和26年) - 接収解除された軍用地が大字向ケ丘となる。当地は大字向ケ丘字南平の一部となる[8]。
- 1968年(昭和43年) - 東名高速道路の、東京 - 厚木間が開通。
- 1971年(昭和46年) - 宮前平グリーンハイツが建設される[10]。
- 1972年(昭和47年) - 川崎市が政令指定都市へ移行。高津区大字向ケ丘字南平の一部となる。
- 1982年(昭和57年) - 高津区から宮前区が分区。当地は宮前区大字向ケ丘字南平の一部となる。
- 1985年(昭和60年) - 住居表示の実施に伴い、向ケ丘字南平の一部からけやき平が新設される[11][12]。
世帯数と人口
編集2024年(令和6年)6月30日現在(川崎市発表)の世帯数と人口は以下の通りである[1]。
町丁 | 世帯数 | 人口 |
---|---|---|
けやき平 | 1,513世帯 | 3,066人 |
人口の推移
編集けやき平の人口は、以下の表のように推移している。
年 | 基準日 | 人口 | 人口基準 | 出典 |
---|---|---|---|---|
1986年(昭和61年) | 4月1日 | 4044 | 推計人口 | [13] |
1987年(昭和62年) | 4月1日 | 3991 | 推計人口 | [13] |
1988年(昭和63年) | 10月1日 | 4084 | 推計人口 | [14] |
1989年(平成元年) | 10月1日 | 4119 | 推計人口 | [14] |
1990年(平成2年) | 10月1日 | 4041 | 国勢調査 | [14] |
1991年(平成3年) | 10月1日 | 3973 | 推計人口 | [14] |
1992年(平成4年) | 10月1日 | 3948 | 推計人口 | [14] |
1993年(平成5年) | 10月1日 | 3874 | 推計人口 | [15] |
1994年(平成6年) | 10月1日 | 3837 | 推計人口 | [15] |
1995年(平成7年) | 10月1日 | 3738 | 国勢調査 | [15] |
1996年(平成8年) | 10月1日 | 3945 | 登録人口 | [15] |
1997年(平成9年) | 10月1日 | 3892 | 登録人口 | [15] |
1998年(平成10年) | 10月1日 | 3844 | 登録人口 | [16] |
1999年(平成11年) | 10月1日 | 3751 | 登録人口 | [17] |
2000年(平成12年) | 10月1日 | 3796 | 登録人口 | [18] |
2001年(平成13年) | 10月1日 | 3824 | 登録人口 | [19] |
2002年(平成14年) | 10月1日 | 3827 | 登録人口 | [20] |
2003年(平成15年) | 10月1日 | 3794 | 登録人口 | [21] |
2004年(平成16年) | 10月1日 | 3694 | 登録人口 | [22] |
2005年(平成17年) | 9月30日 | 3657 | 登録人口 | [23] |
2006年(平成18年) | 9月30日 | 3538 | 登録人口 | [24] |
2007年(平成19年) | 9月30日 | 3525 | 登録人口 | [25] |
2008年(平成20年) | 9月30日 | 3494 | 登録人口 | [26] |
2009年(平成21年) | 9月30日 | 3519 | 登録人口 | [27] |
2010年(平成22年) | 9月30日 | 3470 | 登録人口 | [28] |
国勢調査による人口の推移。
年 | 人口 |
---|---|
1995年(平成7年)[29] | 3,738
|
2000年(平成12年)[30] | 3,704
|
2005年(平成17年)[31] | 3,587
|
2010年(平成22年)[32] | 3,388
|
2015年(平成27年)[33] | 3,170
|
2020年(令和2年)[34] | 3,108
|
世帯数の変遷
編集国勢調査による世帯数の推移。
年 | 世帯数 |
---|---|
1995年(平成7年)[29] | 1,238
|
2000年(平成12年)[30] | 1,345
|
2005年(平成17年)[31] | 1,406
|
2010年(平成22年)[32] | 1,405
|
2015年(平成27年)[33] | 1,351
|
2020年(令和2年)[34] | 1,437
|
学区
編集市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2022年3月時点)[35][36]。
番・番地等 | 小学校 | 中学校 |
---|---|---|
全域 | 川崎市立平小学校 | 川崎市立向丘中学校 |
事業所
編集2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[37]。
町丁 | 事業所数 | 従業員数 |
---|---|---|
けやき平 | 23事業所 | 97人 |
事業者数の変遷
編集経済センサスによる事業所数の推移。
年 | 事業者数 |
---|---|
2016年(平成28年)[38] | 23
|
2021年(令和3年)[37] | 23
|
従業員数の変遷
編集経済センサスによる従業員数の推移。
年 | 従業員数 |
---|---|
2016年(平成28年)[38] | 110
|
2021年(令和3年)[37] | 97
|
交通
編集鉄道
編集武蔵野南線が当地の地下を通過しているが、同線は基本的に貨物線であり、また域内に同線を利用可能な駅設備は存在しない。
高速バス
編集路線の詳細については、東京料金所#停車路線を参照のこと。
当地に隣接する南平台に向ヶ丘バスストップがあり、各方面への高速バスが発着している。
路線バス
編集東急バス(高津営業所)が、鷺沼駅や宮崎台駅への路線を運行している(鷺11・鷺12系統)。同路線は元東急コーチ路線であり、2024年現在でも上下・時間帯によって運転経路が異なることや、フリー降車区間が設定されているなど、特徴的な運行形態となっている。
道路
編集その他
編集日本郵便
編集警察
編集町内の警察の管轄区域は以下の通りである[40]。
番・番地等 | 警察署 | 交番・駐在所 |
---|---|---|
全域 | 宮前警察署 | 宮前平駅前交番 |
参考文献
編集- 「たちばな地名探訪」 前川清治、労働教育センター、1997年。ISBN 4-8450-0283-3
脚注
編集- ^ a b “令和6年町丁別世帯数・人口 6月末日現在” (xls). 川崎市 (2024年7月25日). 2024年8月16日閲覧。 “(ファイル元のページ)”(CC-BY-4.0)
- ^ a b “町丁別面積(総務省統計局「地図で見る統計(統計GIS)の数値」令和2年国勢調査)” (XLS). 川崎市 (2024年1月25日). 2024年3月20日閲覧。 “町丁別面積(総務省統計局「地図で見る統計(統計GIS)」の数値)”
- ^ a b “けやき平の郵便番号”. 日本郵便. 2021年8月11日閲覧。
- ^ “市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
- ^ “区別町名一覧表(宮前区)”. 川崎市 (2022年1月28日). 2022年4月10日閲覧。
- ^ a b 前川(1997)、P98~99。
- ^ 「稲毛領 平村 神明社」『新編武蔵風土記稿』 巻ノ62橘樹郡ノ5、内務省地理局、1884年6月。NDLJP:763983/91。
- ^ a b c 「川崎市の町名」 日本地名研究所編、川崎市発行、1991年、P210~211。
- ^ 前川(1997)、P134~135。
- ^ 「川崎地名辞典(下)」 日本地名研究所編、川崎市発行、2004年、P58。
- ^ 「川崎市告示第96号」『川崎市公報』第953号、川崎市、1985年4月25日、317頁。
- ^ 「川崎市告示第231号」『川崎市公報』第965号、川崎市、1985年10月25日、495-496頁。
- ^ a b 川崎市発行「川崎市統計書」昭和62年版、P28・29
- ^ a b c d e 川崎市発行「川崎市統計書」平成4年版、P32~34
- ^ a b c d e 川崎市発行「川崎市統計書」平成9年版P32~33
- ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成10年10月1日現在) Archived 2006年5月28日, at the Wayback Machine. (Excelデータ) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
- ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成11年10月1日現在) Archived 2006年5月28日, at the Wayback Machine. (Excelデータ) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
- ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成12年10月1日現在) Archived 2006年5月28日, at the Wayback Machine. (Excelデータ) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
- ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成13年10月1日現在) Archived 2006年5月28日, at the Wayback Machine. (Excelデータ) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
- ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成14年10月1日現在) Archived 2006年5月28日, at the Wayback Machine. (Excelデータ) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
- ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成15年10月1日現在) Archived 2006年5月28日, at the Wayback Machine. (Excelデータ) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
- ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成16年10月1日現在) Archived 2006年5月28日, at the Wayback Machine. (Excelデータ) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
- ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成17年9月末日現在)[リンク切れ] (Excelデータ) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
- ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成18年9月末日現在)[リンク切れ] (Excelデータ) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
- ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成19年9月末日現在)[リンク切れ] (Excelデータ) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
- ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成20年9月末日現在)[リンク切れ] (Excelデータ) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
- ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成21年9月末日現在)[リンク切れ] (Excelデータ) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
- ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成22年9月末日現在)[リンク切れ] (Excelデータ) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
- ^ a b “平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat) -男女別人口,外国人人口及び世帯数-町丁・字等”. 総務省統計局 (2022年2月10日). 2022年2月20日閲覧。
- ^ “宮前区の小学校(町丁名順)”. 川崎市 (2022年4月1日). 2022年4月24日閲覧。
- ^ “宮前区の中学校(町丁名順)”. 川崎市 (2020年12月28日). 2022年4月24日閲覧。
- ^ a b c “経済センサス‐活動調査 / 令和3年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 事業所数、従業者数(町丁・大字別結果)”. 総務省統計局 (2023年6月27日). 2023年9月15日閲覧。
- ^ a b “経済センサス‐活動調査 / 平成28年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 都道府県別結果”. 総務省統計局 (2018年6月28日). 2019年10月23日閲覧。
- ^ “郵便番号簿PDF(2023年度版) 表紙等付属資料” (PDF). 日本郵便. 2024年2月10日閲覧。 “郵便番号データダウンロード 郵便番号簿PDF(2023年度版)”
- ^ “交番案内/宮前警察署/神奈川県警察”. 神奈川県警察. 2024年3月13日閲覧。