くろいの
田中清代が書いた日本の絵本
『くろいの』は、田中清代(たなか きよ)作の日本の絵本[1]。田中清代は銅版画の絵本で知られる[1]。『くろいの』は田中清代がモノクロームの銅版画の絵と文を書き、2018年に偕成社から出版された[1]。全64ページで、判型は縦19センチメートル、横23センチメートル[2]。
くろいの | ||
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著者 | 田中清代 | |
イラスト | 田中清代 | |
発行日 | 2018年 | |
発行元 | 偕成社 | |
ジャンル | 児童書 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
ページ数 | 64 | |
コード | ISBN 9784033328805 | |
ウィキポータル 文学 | ||
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題名の「くろいの」は、作品の主人公である少女にしか見えない、体が黒く目が印象的なキャラクターを指す[1]。田中はインタビューで「くろいの」は「はじめは自画像のようなイメージで描いていました。」と答えている[1]。
児童が対象の作品とされるが[2]、東雅夫は「成人の琴線を烈(はげ)しくふるわせる作品」と評した[3]。
2018年に「ナミコンクール・パープルアイランド賞」を受賞し[4][5]、2019年に小学館児童出版文化賞を受賞、2020年に第25回日本絵本賞で大賞を受賞した[4][6]。
2021年に英語とフランス語に訳されて出版された。英語訳はデヴィッド・ボイド(David Boyd)によって訳され"The Little One"の題名で出版された[7]。フランス語訳はAlice Hureauによって訳され"La petite chose noire"の題名で出版された[8]。
脚注
編集- ^ a b c d e 偕成社 (2018年10月25日). “一人でいる子どもの心に、優しく寄り添う生き物を描いた絵本『くろいの』著者・田中清代さんインタビュー”. ほんのひきだし. 日本出版販売. 2022年1月16日閲覧。
- ^ a b “くろいの”. 国立国会図書館サーチ. 国立国会図書館. 2022年1月16日閲覧。
- ^ 東雅夫 (2018年12月9日). “眺めたくなる影の領域(エンタメ地図 おすすめ3冊)”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 32
東雅夫 (2018年12月14日). “眺めたくなる影の領域(エンタメ地図・おすすめ3冊)”. 好書好日 (Good Life with Books). 朝日新聞社. 2022年1月19日閲覧。 - ^ a b ほんのひきだし編集部 (2020年7月16日). “日本絵本賞『くろいの』が大賞に”. 日本出版販売. 2022年1月16日閲覧。
- ^ 偕成社 (2019年1月9日). “【日本人作家が初受賞】世界的な絵本イラストレーションのコンクール「ナミコンクール」で、田中清代の絵本『くろいの』がパープルアイランド賞を受賞!”. 日刊工業新聞 2022年1月16日閲覧。
- ^ 全国学校図書館協議会 (2020年7月15日). “第25回「日本絵本賞」受賞作品決定”. 読売新聞教育ネットワーク. 読売新聞社. 2022年1月16日閲覧。
- ^ “The Little One” (英語). Kirkus Reviews (2021年11月16日). 2022年1月16日閲覧。
- ^ “Notice bibliographique” (フランス語). フランス国立図書館. 2022年1月16日閲覧。