おむすび権米衛
おむすび権米衛(おむすびごんべえ[1]、おむすびごんべい[2][注 1])は、特別契約栽培のお米を使ったおむすびを提供する日本のファーストフード店。アメリカやフランスにも出店している。
おむすび権米衛 ファーマーズキッチン町田マルイ店 | |
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒141-0001 東京都品川区北品川5-7-14-208 |
設立 | 1991年3月15日 |
業種 | 食料品 |
法人番号 | 4010701001060 |
事業内容 | おむすびを提供するファストフード店 |
代表者 | 代表取締役 岩井健次 |
資本金 | 45百万円 |
従業員数 | 正社員 115名、パート・アルバイト 600名 |
外部リンク | https://www.omusubi-gonbei.com/ |
概要
編集運営会社である株式会社イワイは、サブウェイのフランチャイジーを経ておむすびのテイクアウト事業に進出[3]。日本人の嗜好に合い、調理が簡単、テイクアウトであれば小型店舗でも営業できることが、おむすびを商品に選んだ理由である[3]。1996年7月、サブウェイとの複合店舗として「権米衛」の1号店をデックス東京ビーチに出店した[3][4]。翌1997年10月、カレー店との複合で新宿御苑に2号店を出店[3]。提供するおむすびは、機械を使わず手作業で握ったコンビニの2倍近い大きさが特徴[5]。米や具材を産地から直接仕入れることで価格を抑えた[5]。1999年12月に大崎店、翌2000年5月に日比谷店が開店[5]。
生産者支援を図り、米は契約農家から直接仕入れており、店舗ごとに異なる産地・品種の米を使用している[6]。2013年、宮城県大崎市の「鳴子の米プロジェクト」と契約。翌2014年より、同プロジェクトのブランド米「ゆきむすび」を使用した商品をグランデュオ立川店で提供している[7][8]。
海外展開
編集2011年以降、アメリカ・ニュージャージー州の日系スーパー「ミツワ」のイベントに出店[9]。売り上げは好調で、2013年にはミツワに1号店を出店した[9]。また2017年5月、ニューヨーク市の日系スーパー「片桐」に2号店を出店[9]。海外出荷用として日本国内の生産者と専属契約し、米の安定供給を実現している[9]。日本からは玄米の状態で送り、店舗で精米している[10]。具材はサケなどの定番のほか、現地向けに「スパイシーツナ」や「スパイシーチキン」などを開発し販売[9]。商品のうち3割はローカライズされた商品となっている[11]。2017年秋にはフランス・パリに進出。日本食ブームや口コミ、さらにコロナ禍でのテイクアウト需要の高まりが後押しして、昼や夕方には行列ができる程の人気となり[11]、2023年度にはパリのパレ・ロワイヤル店の売上が日本を含む全店舗の中で一位を記録した[12]。また、ドイツ進出も視野に入れており、2022年2月にはフランクフルト市内で限定販売を実施。6日間で1000個を売り上げた[13]。
沿革
編集- 1996年7月 - 1号店をデックス東京ビーチに出店[3]
- 1997年10月 - 2号店を新宿御苑に出店[3]
- 1999年12月 - 大崎ニューシティ店開店
- 2007年4月 - 第15回優良フードサービス事業者等表彰、農林水産省・総合食料局長賞 受賞
- 2010年1月 - FOOD ACTION NIPPONアワード2009 優秀賞 受賞
- 2012年3月 - 手作りのお惣菜をそろえる新業態「おむすび権米衛ファーマーズキッチン」スタート アトレ四谷店オープン
- 2013年3月 - アメリカ1号店 OMUSUBI GONBEI NJ 店オープン
- 2015年1月 - お米の取引高1,000トン達成!!
- 2017年1月 - デリカテッセン・トレードショー2017 お弁当・お惣菜大賞おにぎり部門 特別賞 受賞「北海道鮭づくし」
- 2017年11月 - ヨーロッパ1号店 OMUSUBI GONBEI Paris Palais-Royal店オープン
- 2021年7月 - 「おむすび権米衛オンラインショップ」開設
脚注
編集注釈
編集- ^ 同じ媒体でも読み仮名に揺れがある。なお、ウェブサイトのURLは「omusubi-gonbei」である。
出典
編集- ^ 「東京のおむすび店、「新農法米」に買い入れ打診 田尻町は歓迎の意向 /宮城」『毎日新聞』2003年9月17日、23面。
- ^ 「15歳のニュース ONIGIRI、国内外でブーム 手軽さ、多様性に脚光」『毎日新聞』2023年11月4日。
- ^ a b c d e f 「注目の外食ベンチャー おむすび専門店「権米衛」 15坪で日商60万円」『日食外食レストラン新聞』1998年2月2日、1面。
- ^ 「業界の動き サブウェイがおむすび店」『ジャパンフードサイエンス 1996年8月号』日本食品出版、1996年8月5日、20頁。doi:10.11501/3318840。
- ^ a b c 「おむすび権米衛 (東京大崎、おにぎり・惣菜) 岩井健次氏 (いきいき商店主)」『日経流通新聞』2000年7月4日、16面。
- ^ “権米衛のこだわり > お米のこと”. おむすび権米衛. 2023年6月7日閲覧。
- ^ 「(揺れる東北農業)手間・収量、悩む米農家 「鳴子プロジェクト」に大口契約/宮城県」『朝日新聞』2013年12月2日、27面。
- ^ “契約農家さんの声 > 鳴子の米プロジェクト”. おむすび権米衛. 2023年6月7日閲覧。
- ^ a b c d e “【通商弘報】100%日本産米と手作りでニューヨーカーを魅了-おむすび権米衛の現地法人副社長らに聞く”. 日刊工業新聞 (2017年10月11日). 2023年6月7日閲覧。
- ^ 「コメ輸出、おにぎりに活路、NYやパリ、ロシアで市場開拓。」『日経MJ(流通新聞)』2020年7月27日、12面。
- ^ a b 小林香織 (2023年5月31日). “「おむすび権米衛」海外では昼夜に行列 なぜ日本の“おむすび”がウケているのか”. ITmedia ビジネスオンライン. 2023年6月7日閲覧。
- ^ “「日本人選手が食堂にいない…」いったいなぜ? パリ五輪「不評だった選手村の食事」のウラで…大躍進フェンシングを支えた“超人気店のおむすび””. NUNBER (2024年8月15日). 2024年8月16日閲覧。
- ^ 「新感覚おにぎり、日独むすぶ 具材にアボカド、ミルク米風の甘さ… スーパー販売/「権米衛」出店検討」『日経MJ(流通新聞)』2022年8月5日、8面。