EE-3 ジャララカポルトガル語: Jararaca中南米に生息するクサリヘビ科の毒蛇、ハララカの意)は、ブラジルEngesa社が設計・製造する4輪式の偵察装甲車である。

EE-3 ジャララカ
基礎データ
全長 4.16m
全幅 2.23m
全高 1.56m
重量 5.8t
乗員数 3名
装甲・武装
主武装 M2 12.7mm重機関銃
機動力
整地速度 100km/h
エンジン メルセデス・ベンツ OM314A
ディーゼル
120hp
懸架・駆動 4x4
行動距離 700km
出力重量比 20.7hp/t(14.9kW/t)
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歴史

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EE-3装甲車は、第二次世界大戦期にアメリカ合衆国から供与されたM8 グレイハウンド装甲車の後継たる装甲偵察車を必要としたブラジル陸軍の発注を契機に1970年代末から開発がすすめられ、1980年に生産が開始された。

当初は偵察と哨戒のみを目的として開発されたが、後には対戦車ミサイル地対空ミサイルなどを搭載した派生型も開発された。

EE-3はブラジル陸軍の発注で開発された車両だが、制式採用されたもののブラジル軍の実戦部隊に配備されることはなく、全て海外への輸出に回されている。

設計

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車体内部の構造は、前部が操縦席、中部が戦闘区画、後部がエンジンルームという、装甲戦闘車両としてはごく一般的な配置になっている。車体構造は、2層式の積層鋼板を溶接して製造されている。乗員は操縦手と車長無線通信手の3名である。

操縦席には3つのペリスコープが配置されており、操縦手は車体上面のハッチから乗降する。

車長用のターレットは操縦席後部右側に設置されており、周辺警戒用に3つのペリスコープが付属している。ターレットにはM2 12.7mm重機関銃が搭載可能であり、車内に身を隠したまま射撃することもできる。

無線通信手の席は車長用ターレットの左に配置されており、車体上部に独立したハッチが設けられている。

採用国

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EE-3の採用国

脚注

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  1. ^ The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2023-02-15) (英語). The Military Balance 2023. Routledge. p. 81. ISBN 978-1-032-50895-5 

関連項目

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外部リンク

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