1983年熊本県知事選挙(1983ねんくまもとけんちじせんきょ)は、1983年昭和58年)2月6日に投開票が行われた熊本県知事を選出するための選挙である。

1983年熊本県知事選挙
熊本県
1979年 ←
1983年2月6日 (1983-02-06)
→ 1987年

投票率 45.81%(減少6.85%)
 
候補者 細川護熙 中山高光 内村正弘
政党 自由民主党 日本共産党 青年愛国党
得票数 479,854 69,344 25,858
得票率 83.44% 12.06% 4.50%

選挙前知事

沢田一精
自由民主党

選出知事

細川護熙
自由民主党

概要

編集

現職の沢田一精の任期満了(期日:1983年2月10日)に伴い執行。沢田は4期目に向けて立候補をしようとしていたが、自由民主党の候補者調整の結果、公認を得ることができず出馬を断念した。自民党公認の細川護熙と日本共産党公認の中山高光、青年愛国党の内村正光の新人3人が争う選挙構図となった[1]

歴代の熊本県知事はすべて3期目で退任しており、4選不出馬が当時は慣習となっていたが、沢田知事は4選を目指して立候補を検討していた。自民党県連も当初は沢田の出馬を了承していたが、参議院議員であった細川が自民党公認で出馬を目指すことを表明したため、自民党の公認候補争いが起こることになった。自民党県連は細川への公認を一度は決めたが、沢田が反発したことから、公認を白紙撤回した。自民党の公認争いが激化し、県選出国会議員の重鎮であった園田直が調整役となり、東京での10日間に及ぶ調整の末、細川を公認することが決まった[2]

選挙データ

編集
  • 選挙事由:現職の沢田一精の任期満了(期日:1983年2月10日)
  • 告示日:1983年1月20日
  • 投開票日:1983年2月6日

選挙結果

編集

各候補の得票率

  細川護熙 (83.44%)
  中山高光 (12.06%)
  内村正弘 (4.50%)

※当日有権者数:1,298,890人 最終投票率:45.80%(前回比:-6.85pts)

候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持
細川護熙45自由民主党479,854票83.44%
中山高光53日本共産党69,344票12.06%
内村正弘38青年愛国党25,858票4.50%
市町村別開票結果[1]
市区町村 細川護熙 中山高光 内村正弘
得票 % 得票 % 得票 %
合計 479,854 83.44% 69,344 12.06% 25,858 4.50%
熊本市 80,028 78.97% 17,193 16.97% 4,122 4.07%
八代市 27,081 83.33% 3,784 11.64% 1,634 5.03%
人吉市 10,008 79.35% 2,016 15.98% 589 4.67%
荒尾市 13,042 71.98% 4,060 22.41% 1,018 5.62%
水俣市 8,359 74.01% 2,061 18.25% 875 7.75%
玉名市 9,945 83.24% 1,491 12.48% 512 4.29%
本渡市 10,354 81.46% 1,759 13.84% 598 4.70%
山鹿市 8,488 81.25% 1,334 12.77% 625 5.98%
牛深市 7,219 84.29% 821 9.59% 524 6.12%
菊池市 8,941 85.95% 998 9.59% 464 4.46%
宇土市 7,718 86.18% 991 11.07% 247 2.76%
飽託郡 13,753 87.52% 1,352 8.60% 610 3.88%
宇土郡 7,668 85.78% 895 10.01% 376 4.21%
下益城郡 26,756 86.57% 2,821 9.13% 1,329 4.30%
玉名郡 27,758 85.01% 3,432 10.51% 1,462 4.48%
鹿本郡 20,675 87.18% 2,021 8.52% 1,019 4.30%
菊池郡 27,603 83.64% 3,960 12.00% 1,441 4.37%
阿蘇郡 31,286 86.83% 3,215 8.92% 1,531 4.25%
上益城郡 26,618 86.49% 3,034 9.86% 1,124 3.65%
八代郡 20,671 85.94% 2,230 9.27% 1,152 4.79%
芦北郡 13,293 83.87% 1,633 10.30% 923 5.82%
球磨郡 29,460 85.52% 3,403 9.88% 1,585 4.60%
天草郡 43,130 86.14% 4,840 9.67% 2,098 4.19%

脚注

編集
  1. ^ a b “細川氏が初当選 二候補に大差つける投票率45.81%過去最低”. 熊本日日新聞. (1983年2月7日) 
  2. ^ “【熊本県知事選の歴史①】越えられなかった4期目の壁 沢田vs細川の公認争い その果てに…「お別れの挨拶」”. RKK. (2024年1月3日). https://newsdig.tbs.co.jp/articles/rkk/884338?display=1 2024年2月24日閲覧。