赤羽根漁港
赤羽根漁港(あかばねぎょこう)は、愛知県田原市赤羽根町にある港。愛知県唯一の第4種漁港(避難港)である。管理者は愛知県。漁業組合として愛知外海漁業協同組合がある。
地理
編集渥美半島中央部の太平洋岸(いわゆる表浜、遠州灘)に位置する[1]。赤羽根漁港は表浜唯一の港湾であり、池尻川と精進川の河口に建設された[2]。港湾の東側には赤羽根の西集落、港湾の西側には池尻の集落がある[2]。かつては海岸に近い部分を県道が横断していたが、現在は赤羽根と池尻の集落の北側(内陸側)を国道42号が通っている[2]。
歴史
編集遠州灘には単調な砂浜海岸や海食崖が形成されており、天然の良港と呼べる場所がなかったことから、荒天の際には漁船の遭難事故が相次いでいた[1]。また、1955年(昭和30年)ごろまでの表浜の漁業は(船舶や港を使わない)地引き網業が主体だった。
1951年(昭和26年)7月28日には農林省によって第1種漁港に指定されたが、第1種漁港は地元の負担が大きかった[3][4]。避難港の建設が望まれていたことから、1952年(昭和27年)11月11日には遠州灘で初の第4種漁港(避難港)に指定された[3]。1953年度からは国が工事主体となって赤羽根漁港の建設が始まり、内陸部を掘り下げて漁港が造成された[4]。その後も第9次までの漁港整備工事が行われている[4]。
2009年(平成21年)、赤羽根漁港のすぐ東側に道の駅あかばねロコステーションが開業した。
整備計画
編集赤羽根漁港の整備計画[4] | |||
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整備計画 | 年度 | 事業費 | 主な事業内容 |
第1次 | 1953年 - 1954年 | 820万円 | 中防波堤、護岸 |
第2次 | 1955年 - 1962年 | 3億3700万円 | 波殺護岸 |
第3次 | 1963年 - 1968年 | 5億5100万円 | 中防波堤、護岸 |
第4次 | 1969年 - 1972年 | 5億3090万円 | 船揚場、岸壁 |
第5次 | 1973年 - 1976年 | 7億3340万円 | 航路、泊地、岸壁、物揚場 |
第6次 | 1977年 - 1981年 | 8億3900万円 | 西防波堤 |
第7次 | 1986年 - 1987年 | 7億5680万円 | 東防波堤、東防波堤消波 |
第8次 | 1988年 - 1993年 | 18億850万円 | 東防波堤、西外防波堤 |
第9次 | 1994年 - 1999年 | 21億5600万円 | 西外防波堤、防砂堤 |
脚注
編集参考文献
編集- 赤羽根町史編纂委員会『赤羽根町史』赤羽根町、1968年。
- 田原・赤羽根史現代編編集委員会『田原・赤羽根史 現代編』田原市・田原市教育委員会、2017年。
関連項目
編集外部リンク
編集- 赤羽根漁港 愛知県