猪高緑地
猪高緑地(いたかりょくち)は、愛知県名古屋市名東区にある総面積66.2 haの総合公園。「いたかの森」という名称でも呼ばれる。緑地そのものは東隣の長久手市にまたがり、長久手市側では都市公園「ほとぎの里緑地」として整備されている[注 1][2]。本稿では必要に応じて「ほとぎの里緑地」の範囲を含めて記述する。
猪高緑地 | |
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分類 | 都市公園ほか(総合公園) |
所在地 | |
座標 | 北緯35度9分49.1秒 東経137度1分19.0秒 / 北緯35.163639度 東経137.021944度座標: 北緯35度9分49.1秒 東経137度1分19.0秒 / 北緯35.163639度 東経137.021944度 |
面積 |
10.43ha(都市公園) 44.79ha(公園予定区域) 66.20ha(都市計画面積) |
開園 | 1992年(平成4年)4月1日 |
運営者 | 名古屋市 |
設備・遊具 | 多目的広場、児童園、テニスコート、アーチェリー場、名東スポーツセンター、花木園、公衆便所 |
駐車場 | あり |
バリアフリー | ユニバーサル対応トイレ[1] |
事務所 | 名古屋市名東土木事務所 |
事務所所在地 | 愛知県名古屋市名東区上社五丁目1101 |
公式サイト | 名古屋市:猪高緑地(暮らしの情報) |
概要
編集元々この一帯は愛知郡猪高村という丘陵地帯にある村で、田畑のほかは雑木林が広がっていた。
一方名古屋市も周辺市町村との合併による市域拡大を視野に入れており、それを見越して公園等の整備を伴う都市計画を行っていた。猪高村も1955年(昭和30年)に名古屋市と合併しており、合併から約3年後の1958年(昭和33年)2月15日に都市計画緑地に追加される形で整備されることとなった。その後、1965年(昭和40年)1月27日・同8月28日・1977年(昭和52年)1月17日に一部削除ならびに追加を行う形で整備されていった。
その後、2000年(平成12年) - 2001年(平成13年)にかけて森林の整備や棚田の復元が行われている[3]。
なお、猪高緑地に続く山林自体は日進市の椙山女学園大学日進キャンパスのあたりまで続いていたが、その後の宅地造成(愛・地球博ながくて南駐車場の整備も含む)に伴い2000年代前半には長久手市の卯塚緑地(墓園)のあたりと椙山女学園大学の敷地内にごくわずかに残る雑木林を除き跡形もなく消滅した[注 2]。なお、本緑地の長久手市側に残った山林は2013年(平成25年)5月にほとぎの里緑地として整備・開設された[2]。
緑地内は名古屋市内とは思えないくらい鬱蒼と木々や竹が生い茂り、昼間も薄暗い。森林を散策する際はハチ(アシナガバチ、スズメバチ)やマムシなどに注意する必要がある。
主な施設
編集猪高緑地(名古屋市)
編集- 井堀の棚田
- テニスコート(2面)
- アーチェリー場
※ かつて塚ノ杁池の前に名古屋市名東プールが存在した(2010年(平成22年)度限りで閉鎖)[4]。現在プールの受付の建物は「森の集会所」に、プールの跡地は駐車場になっている。
ほとぎの里緑地(長久手市)
編集- ほとぎの里交流館
- 森の広場
- 展望デッキ[注 4]
ギャラリー
編集猪高緑地
編集-
散策路
(2021年(令和3年)5月) -
ハンノキ湿地
(2021年(令和3年)5月) -
井堀の棚田
(2021年(令和3年)5月) -
沼地
(2021年(令和3年)5月) -
塚ノ杁池
(2021年(令和3年)5月) -
井堀の大楠
(2021年(令和3年)5月) -
こもれび池
(2021年(令和3年)5月)
猪高緑地・ほとぎの里緑地
編集-
親鸞山山頂付近
(2021年(令和3年)10月) -
鷹住山山頂付近
(2021年(令和3年)10月) -
ほとぎの里交流館
(2022年(令和4年)4月)
周辺
編集先述の通り緑地自体は名古屋市名東区と長久手市にまたがるが、南入口は日進市にもほど近い。
名古屋市名東区
編集- 東名高速道路 名古屋インターチェンジ
- 名古屋市立上社中学校
- 名古屋法務局 名東出張所
- 東海コープ本部
- コープあいち本部
- 名古屋市障害者スポーツセンター
- 名古屋市厚生院
- 名古屋市名東スポーツセンター
- 名古屋市立高針台中学校
- 名古屋市立名東高等学校
- 名東区生涯学習センター
長久手市
編集日進市
編集- 日進市立日進北中学校
- 日進市立竹の山小学校
- 椙山女学園大学 日進キャンパス
関連項目
編集- 牧野ヶ池緑地 - 同じ名東区(一部天白区)にある広域公園。
- 明徳公園 - 同じ名東区内にある緑地公園。
- 平和公園 (名古屋市) - 一部が名東区にまたがる広域公園。
- 東山公園 (名古屋市) - 一部が名東区にまたがる都市公園。
- 植田川 - 本緑地付近を水源とする天白川水系の河川。
交通アクセス
編集名古屋市営バス
編集名鉄バス
編集- 名古屋市営地下鉄東山線・愛知高速交通東部丘陵線(リニモ) 藤が丘駅より
その他
編集愛知高速交通東部丘陵線(リニモ)杁ヶ池公園駅よりN-バス(長久手市コミュニティバス)中央線に乗車、「市が洞」バス停で下車すると長湫南部公園(長久手市側からの入口)に近い。
なお、自家用車で訪れる場合、名古屋市側には専用駐車場(かつて名東プールがあった場所)があるが、長久手市側には専用駐車場がないので注意が必要である。
脚注
編集注釈
編集- ^ 猪高緑地とほとぎの里緑地は完全に一体化しており、長久手市側にも本緑地への入口が存在する(長湫南部公園、ほとぎの里交流館、市が洞三丁目地内の緑地と住宅地との間の遊歩道)。
- ^ 植田川の水源が長久手市卯塚1丁目にある調整池に変更されたのはそのためである。
- ^ ただし、名古屋市発行のパンフレット「いたかの森」の案内図には展望デッキが含まれている。
- ^ 展望デッキの管理者は長久手市であり[注 3]、名古屋市と長久手市の境界線となっている散策路から長久手市側にはみ出している。
- ^ a b c 本緑地の東の外れにあり、以前は名古屋市側から徒歩で向かうことが可能であったが(実際名東区極楽側の入口に「愛知たいようの杜」の立て看板が存在した)、現在は名東区極楽側入口の「愛知たいようの杜」の立て看板は撤去されており、また名古屋市発行のパンフレット(いたかの森) (PDF) にも「一部私有地もありますので立ち入りをご遠慮ください」とあり、名古屋市側から向かうことは不可能になっている[※ 1]。なお、創立者は2011年(平成23年) - 2023年(令和5年)まで3期12年長久手市長を務めた吉田一平である。
- ^ ちなみに幹本郷1号系統の終点「猪高緑地」は長久手市の愛知淑徳大学長久手キャンパスであり、本緑地の最寄りバス停ではないので注意が必要である。
出典
編集- ^ “全国公園検索/猪高緑地公園”. 株式会社パークフル. 2022年4月5日閲覧。
- ^ a b ほとぎの里緑地(長久手市)
- ^ “名古屋市「いたかの森」(猪高緑地)”. 名東自然倶楽部. 2021年6月28日閲覧。
- ^ 平成23年度予算編成過程の公開 (予算要求の内容) (PDF)
参考資料
編集- 名古屋市:猪高緑地(暮らしの情報)
- いたかの森 (PDF) (名古屋市緑政土木局)
- 名古屋都市計画公園緑地等の歴史(戦後〜S44) (PDF) (名古屋まちづくり公社)