滝川利貞
滝川 利貞(たきがわ としさだ)は、江戸時代前期の旗本。譜代大名土岐家の出身で、村上源氏北畠庶流滝川家(常陸片野藩主滝川雄利の系統)を婿養子として継承した。通称は大学、勘兵衛、官位は従五位下、長門守。
時代 | 江戸時代前期 |
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生誕 | 慶長14年(1609年) |
死没 | 延宝5年4月25日(1677年5月26日) |
改名 | 土岐大学、滝川利貞 |
別名 | 通称:勘兵衛 |
戒名 | 澄清院殿前長州刺史雲外宗興大居士 |
墓所 | 泰寧寺(茨城県石岡市根小屋) |
官位 | 従五位下長門守 |
幕府 | 江戸幕府 小姓、中奥小姓、書院番、進物番、小姓組組頭、小姓組番頭、書院番番頭、留守居 |
主君 | 徳川秀忠、家光、家綱 |
氏族 | 土岐氏、滝川氏 |
父母 |
父:土岐定義、母:諏訪頼水の娘 養父:滝川正利 |
兄弟 | 頼行、利貞、頼豊、頼親、頼久、牧野尹成正室 |
妻 | 滝川正利の娘 |
子 | 利雅、利錦、具章、土岐頼利、義利、女子1人 |
生涯
編集慶長14年(1609年)、下総守谷藩主土岐定義の次男として守谷城で生まれた。母は信濃諏訪藩主諏訪頼水の娘で、土岐家を継いだ頼行は1歳年長の同母兄に当たる。元和3年(1617年)、9歳で兄頼行とともに初めて徳川秀忠に御目見した[1]。
元和9年(1623年)、15歳で召しだされて同年に将軍職を退いた大御所秀忠付きの小姓に列した[2][3]。寛永2年(1625年)、常陸片野藩主滝川正利が、多病および嗣子を欠くためとして願い出て所領2万石のうち1万8000石を返上し没すると、命によりその末期養子となり、正利の娘を娶って滝川家の名跡と遺領常陸国新治郡片野2000石を継承した[2]。
寛永9年(1632年)、徳川秀忠が没すると遺金100両を拝領した[4]。同年6月、中奥小姓に転任し[5]、御膳番を命ぜられた[6]。同年12月に従五位下、長門守に叙せられた[7]。寛永11年(1634年)、越後高田藩に上使として派遣された[3]。寛永16年(1639年)、厨房費が高騰しており下々の役人が乱脈を行っているとして節倹令が発せられたのに伴う人事異動で書院番の番士に降格の上、進物番出役を命ぜられた[8]。
正保3年(1646年)10月から翌4年(1647年)4月まで駿府在番となり、駿府城に赴任[3]。同年10月に小姓組の組頭に昇進[9]、更に慶安3年(1650年)、小姓組の番頭に昇進した[10]。翌4年(1651年)、徳川家光から家綱への代替わりに際して廩米1000俵の加増を受けた[11]。明暦2年(1656年)、書院番の番頭に転任し[12]、同年7月に駿府在番の書院番頭稲葉正吉が自殺したため急遽代役として駿府城に派遣され[13]、10月に帰府した[3]。
寛文元年(1661年)、御留守居に昇進[14]、この職を10年以上勤めた後、延宝4年(1676年)に病気のため辞職した[15]。
系譜
編集参考文献
編集脚注
編集- ^ 上山市史編さん委員会編『土岐家関係文書集』上山市, 1982年, p. 9.
- ^ a b c 『寛政重脩諸家譜. 第3輯』國民圖書, 1923, p. 425.
- ^ a b c d 『諸家系譜』滝川・滝・滝野・滝村・立花.
- ^ 「大猷院殿御実紀」巻19. 寛永9年2月26日条(『徳川実紀. 第貳編』経済雑誌社, 1904, p. 235.)
- ^ 「大猷院殿御実紀」巻20. 寛永9年6月4日条(『徳川実紀. 第貳編』経済雑誌社, 1904, p. 246.)
- ^ 「大猷院殿御実紀」巻20. 寛永9年6月26日条(『徳川実紀. 第貳編』p. 248.)
- ^ 「大猷院殿御実紀」巻21. 寛永9年12月20日条(『徳川実紀. 第貳編』p. 271.)
- ^ 「大猷院殿御実紀」巻42. 寛永12年12月26日条、同28日条(『徳川実紀. 第貳編』p. 558.)
- ^ 「大猷院殿御実紀」巻68. 正保4年10月14日条(『徳川実紀. 第貳編』p. 887.)
- ^ 「大猷院殿御実紀」巻79. 慶安3年11月19日条(『徳川実紀. 第貳編』p. 1061.)
- ^ 「厳有院伝御実紀」巻2. 慶安4年11月21日条(『徳川実紀. 第參編』経済雑誌社, 1904, p. 33.)
- ^ 「厳有院伝御実紀」巻11. 明暦2年正月15日条(『徳川実紀. 第參編』p. 169.)
- ^ 「厳有院伝御実紀」巻12. 明暦2年7月10日条(『徳川実紀. 第參編』p. 189.)
- ^ 「厳有院伝御実紀」巻22. 寛文元年7月21日条(『徳川実紀. 第參編』p. 391.)
- ^ 「厳有院伝御実紀」巻52. 延宝4年2月7日条(『徳川実紀. 第參編』p. 853.)。
- ^ 茨城県石岡市根小屋の泰寧寺の墓碑銘による。