旧都築半平邸
旧都築半平邸(きゅうつつきはんべいてい)は、高知県高岡郡四万十町にある古民家である。 岩本寺から四万十町役場跡地を挟んで東隣に位置し、16台の駐車場スペースがある。
概要
編集1822年(文政5年)土佐藩はこの地方の開発のため、身分や職業の制限を撤回して開墾者を募集した。それに芸西村和食の都築家の次男の半平が窪川に移住して新田開発に取り組んだ。その後、半平は酒造業や水産業などの実業家として成功を収め、1912年(明治45年)64歳で没した[1]。 1901年(明治34年)、その実業家・都築半平の別邸として、四万十最良の建築資材を使った豪壮な構えで建築され、杉丸太の軒桁や水切り瓦付き土佐漆喰仕上げなど土佐の伝統的技術を駆使した様式が各所に見られる江戸の建築技術と当時の歴史を伝える貴重な建築物である[2]。1942年(昭和17年)に国の統制令により子孫が造り酒屋を受け継いでいたが廃業を余儀なくされ、戦後「半平旅館」として使用された[3]。現在は「古民家カフェ 半平」として使用されている[3]。
この建造物は、家屋敷ともに2008年(平成20年)に四万十町へ寄贈されたものを四万十町が文化財的手法で同年に修復した。なお、旧都築邸および敷地寄付の功績を称えた記念碑が2010年(平成22年)2月に敷地内に建てられている。
交通案内
編集- 鉄道
- バス
- 高知西南交通・近鉄バス (しまんとブルーライナー号) 窪川駅前下車 (0.6km)
- 道路
- 一般道:国道381号線 四万十町役場入り口 (0.1km)
脚注
編集- ^ 現地説明看板より
- ^ “旧都築邸(古民家カフェ半平)”. しまんとたいけん. 2020年11月3日閲覧。
- ^ a b “旧都築邸|四万十町役場”. www.town.shimanto.lg.jp. 2020年11月3日閲覧。
参考文献
編集- 四万十町旧都築邸条例平成21年3月25日条例第3号.第8編 産業/第2章 商工・観光
- 古民家再生工房[著]『古民家再生術』(住まいの図書館出版局、1995年)ISBN 4-7952-2129-4
- 坊垣和明著『民家のしくみ:環境と共生する技術と知恵』(学芸出版社、2008年)ISBN 978-4-7615-1241-5
関連項目
編集外部リンク
編集座標: 北緯33度12分31.2秒 東経133度8分9.7秒 / 北緯33.208667度 東経133.136028度