振動子 (ライフゲーム)
ライフゲームにおける振動子(しんどうし、英: Oscillator)とは、何世代か後に元の状態に戻る物体のことである。
もっとも小さいパターンはブリンカーの3ピクセルであり、最も生成確率の高いパターンもブリンカーである。
概要
編集振動子は、対称性を持つものが多い。
振動子は、動かない移動物体とみなすこともできる。また、固定物体は周期1の振動子とみなすこともできる。
2023年、ライフゲームが全ての周期の振動子を持つことが証明された。直近では2022年1月に周期38、2022年6月に周期34、2023年7月に周期19・41の振動子が見つかった。
振動子の分類
編集ニュースレター LIFELINE の発行者であった Robert Wainwright は、振動子を以下のように分類している[1]。
- フリップフロップ
- 周期が2のもの
- Billiard Table Configurations(ビリヤード台配置)
- 変化が一定の(生きているセルで作られた)枠の中で起こるもの(例:時計II・ヘルツ振動子)
- Inductors
- 垂直方向に対称軸を持つもの(例:パルサー)
- パルセイター
- 2より長い周期を持ち、時間によって大きさに変化が起こるもの(例:8の字・銀河・ペンタデカスロン)
- シャトル
- 決められた範囲内で往復を繰り返すもの(例:ブロックにはさまれた女王蜂・ペンタデカスロンの間を往復するグライダー)
- その他
- 上記の分類のどれにも当てはまらないもの
Wainwright はフリップフロップを上記のように定義したが、現在この語には複数の意味がある[2]。
- 周期が2のもの
- 周期が2で、2つのパターンが互いに鏡像になっているもの
- 周期が2で、死滅するセルがすべて過疎によるもの
最後の条件を満たすもののうち、前世代のセルが全て死滅するものをフェニックスという。
例
編集関連項目
編集脚注
編集- ^ LifeWiki における同ニュースレターの項目(Page 5 を参照)
- ^ LifeWiki のフリップフロップの定義(英語)
出典
編集- マーチン・ガードナーの数学ゲーム I ISBN 4-532-51176-3 2010年、別冊日経サイエンス176、日本経済新聞出版、新装版
- LifeWiki の振動子の項目