国鉄タキ6850形貨車
国鉄タキ6850形貨車(こくてつタキ6850がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)に在籍した私有貨車(タンク車)である。
国鉄タキ6850形貨車 | |
---|---|
基本情報 | |
車種 | タンク車 |
運用者 | 日本国有鉄道 |
所有者 | ダイセル |
製造所 | 三菱重工業 |
製造年 | 1966年(昭和41年) - 1969年(昭和44年) |
製造数 | 27両 |
消滅 | 1982年(昭和57年) |
常備駅 | 新井駅 |
主要諸元 | |
車体色 | 黒 |
専用種別 | アセトアルデヒド |
化成品分類番号 | 燃32 |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 15,080 mm |
全幅 | 2,500 mm |
全高 | 3,768 mm |
タンク材質 | 普通鋼(一般構造用圧延鋼材) |
荷重 | 30 t |
実容積 | 38.5 m3 |
自重 | 21.0 t |
換算両数 積車 | 5.0 |
換算両数 空車 | 2.2 |
台車 | TR41C |
車輪径 | 860 mm |
軸距 | 1,650 mm |
台車中心間距離 | 10,900 mm |
最高速度 | 75 km/h |
概要
編集本形式は、アセトアルデヒド専用の30t 積タンク車として1966年(昭和41年)9月13日から1969年(昭和44年)10月2日月26日にかけて27両(タキ6850 - タキ6876)が三菱重工業にて製作された。
本形式の他にアセトアルデヒドを専用種別とする形式には、タム8400形(2両)、タキ9250形(22両)、タキ10400形(1両)、タキ11250形(6両)の4形式があり、本形式はその最大勢力であった。
所有者は、ダイセルの1社のみでありその常備駅は、信越本線(現・えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン)の新井駅である。
普通鋼(一般構造用圧延鋼材)製のタンク体に、断熱材を巻き、薄鋼板製のキセ(外板)が設置された。
荷役方式は、タンク上部の液入管からの上入れ、液出管と窒素加圧による上出し方式である。
1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「燃32」(燃焼性の物質、引火性液体、危険性度合1(大))が標記された。
車体色は黒色、寸法関係は全長は15,080mm、全幅は2,500mm、全高は3,768mm、台車中心間距離は10,900mm、実容積は38.5m3、自重は21.0t、換算両数は積車5.0、空車2.2であり、台車はベッテンドルフ式のTR41Cである。
1982年(昭和57年)5月19日に最後まで在籍した1両(タキ6867)が廃車となり同時に形式消滅となった。
年度別製造数
編集各年度による製造会社と両数、所有者は次のとおりである。(所有者は落成時の社名)
- 昭和41年度 - 6両
- 三菱重工業 6両 ダイセル(タキ6850 - タキ6855)
- 昭和42年度 - 15両
- 三菱重工業 15両 ダイセル(タキ6856 - タキ6870)
- 昭和43年度 - 6両
- 三菱重工業 6両 ダイセル(タキ6871 - タキ6876)
参考文献
編集- 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
- 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)