交響曲第100番 (ハイドン)

交響曲第100番 ト長調 Hob. I:100 は、フランツ・ヨーゼフ・ハイドン1793年から94年にかけて作曲した交響曲。いわゆる『ロンドン交響曲』のうちの1曲であり、『軍隊』(ドイツ語: Militärsinfonie, 英語: Military)の愛称で知られる。

初演は1794年3月31日ロンドンハノーヴァー・スクエア・ルームズにおける第8回ザーロモン演奏会で行われた。

愛称の由来

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軍隊』という愛称は、有名な「トルコ軍楽」の打楽器トライアングルシンバルバスドラム)が第2楽章と、終楽章の終わりで使われていること、第2楽章のトランペットによる軍隊ラッパの模倣による。なお、初演される際の新聞予告で既に「軍隊交響曲」という呼び方が使われていた。

なお、18世紀のヨーロッパの宮廷ではトルコがエキゾティシズムの対象であり、様々な「トルコ風音楽」が流行(テュルクリ)として取り入れられた。モーツァルトジングシュピール後宮からの誘拐』ではトルコの宮殿が舞台であり、序曲において打楽器がふんだんに使用される。また『トルコ行進曲』の愛称で知られる『ピアノソナタ第11番 イ長調』の第3楽章や、『トルコ風』の愛称で知られる『ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調』などがトルコ軍楽のリズムや音色を意識したものとして知られる。

楽器編成

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編成表
木管 金管
フルート 1あるいは2 ホルン 2 ティンパニ 第1ヴァイオリン
オーボエ 2 トランペット 2 トライアングル
シンバル
バスドラム
第2ヴァイオリン
クラリネット 2 ヴィオラ
ファゴット 2 チェロ
コントラバス

曲の構成

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全4楽章、演奏時間は約25分。

  • 第2楽章 アレグレット
    ハ長調、2分の2拍子(アラ・ブレーヴェ)、三部形式
     
    1786年に作曲された『2つのリラ・オルガニザータのための協奏曲第3番 ト長調』(Hob. VIIh:3) の第2楽章をほぼそのまま転用したものだが、最後に軍隊ラッパの模倣と、印象的なティンパニのソロが新しく加えられている。当時の音楽ではティンパニのソロは異例中の異例だった。ハイドンは第103番『太鼓連打』の冒頭で再びティンパニのソロを使用している。

外部リンク

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