ヴィースとラーミーン
『ヴィースとラーミーン』 (ペルシア語: ويس و رامين、Vis o Rāmin) は、古代ペルシア文学の恋愛小説。この叙事詩は、11世紀ペルシアの詩人ファフルッディーン・アサド・グルガーニーによって書かれた。
物語は、イスラーム以前のペルシアを舞台としている。グルガーニーはサーサーン朝に由来していると述べていたが、現在はおそらく紀元1世紀からパルティアが由来となっていると考えられている[1]。
影響
編集ヴィースとラーミーンの物語は、ペルシア文学に多大な影響を与えた。ニザーミーは、基礎的な修辞法の多くをグルガーニーから学んでいる[2]。
一部の学者は、ヴィースとラーミーンはトリスタンとイゾルデの物語に影響を与えた可能性があると指摘している[3]。
日本語訳
編集- F. A. グルガーニー『ヴィースとラーミーン : ペルシアの恋の物語』岡田恵美子訳、平凡社、1990年4月。ISBN 4-582-82843-4。
脚注
編集- ^ "Vis o Ramin". Encyclopaedia Iranica.
- ^ Dick Davis (January 6, 2005), "Vis o Rāmin", in: Encyclopaedia Iranica Online Edition. Accessed on April 4, 2010.[1]
- ^ George Morrison, Julian Baldick et al. (1981), History of Persian Literature: From the Beginning of the Islamic Period to the Present Day, p. 35. Brill, ISBN 90-04-06481-8.
関連項目
編集- シャー・ナーメ
- フェルドウスィー
- ペルシア文学
- イラン神話
- 紙本墨書南番文字 - 13世紀に南宋で書かれ、日本人僧の慶政によって日本に持ち帰られたペルシア語文書。『ヴィースとラーミーン』からの引用が含まれている。
外部リンク
編集- Vīs u Rāmīn, The Persian Epic on The Love of Vīs and Rāmīn, by Fakhr al-dīn Gorgānī, Persian Critical Text composed from the Persian and Georgian oldest manuscripts by Magali A. Todua and Alexander A. Gwakharia, edited by Kamal S. Aini (Tehran 1970). Digitized text: University of Frankfurt am Main, Germany.
- Dick Davis (January 6, 2005), "Vis o Rāmin", in: Encyclopaedia Iranica Online Edition. Accessed on April 4, 2010.[2]