ロレンツォ・マスケローニ

イタリアの数学者

ロレンツォ・マスケローニ(Lorenzo Mascheroni、1750年5月13日 - 1800年7月14日)は、イタリア数学者である。

ロレンツォ・マスケローニ
著書『コンパスによる幾何学』

生涯

編集

1750年に、イタリアのロンバルディア州ベルガモで誕生した。彼は神学校で物理や数学を教えていたが、後に出身大学のパヴィア大学で数学の教授になり、学長も務めた[1]。幼少期は主に人文科学ギリシャ語)に興味を持っていた。

1790年に発表した『Adnotationes ad calculum integrale Euleri』の中オイラー・マスケローニ定数を小数点以下32桁(後に正確なのは19桁までであることが判明した)まで計算し、その定数を初めてγと表した[1]。なおレオンハルト・オイラーはこの定数を16桁まで計算し、記号Cを使っていた[1]1797年には、彼が執筆した著書『コンパスによる幾何学』の中で、定規とコンパスによる作図は、コンパスだけでもできることを証明した[1]。しかし、1672年には既にデンマークゲオルグ・モールが、彼の著書『ダキア人エウクレイデス』の中で同様の内容について別の証明法を残していた[1]1928年になって初めてその著作がドイツ語に訳されてからその記述が発見されたため、現在はモール-マスケローニの定理として知られている[1]

1800年にパヴィーアで亡くなった。

出典

編集
  1. ^ a b c d e f 『現代数学』第55巻第5号、2022年5月1日、2頁、ISSN 2187-6495 

外部リンク

編集