プジョー・408(Peugeot 408)は、フランス自動車メーカー・プジョー2010年から製造・販売している中型セダン(Dセグメント)である。

歴史

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初代 (2010年-2014年)

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プジョー・408
 
中国仕様車(フロント)
 
中国仕様車(リア)
概要
製造国   中国
  アルゼンチン
  ロシア
  マレーシア
販売期間 2010年 -
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 4ドア セダン
駆動方式 FF
パワートレイン
エンジン 直4 1.6L
直4 2.0L
直4 1.6L ターボ
直4 1.6L HDi
変速機 5速MT
4速AT
6速AT
車両寸法
ホイールベース 2,710mm
全長 4,680mm
全幅 1,815mm
全高 1,525mm
車両重量 1,402-1,440kg
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画像外部リンク
  Live photos from Peugeot 408 launch in Beijing

408は407の後継車種ではなく、小型ハッチバックの308をベースとする上級ミディアムセダンである。中国や南米などの新興国市場を主なターゲットとして、フランス、中国、ブラジルアルゼンチンにあるプジョーのエンジニアリングチームによって開発された。

308からホイールベースが100mm延長され、全長は4.7m弱に達する。トランクスペースは562リットルと大容量である。エンジンのラインナップは仕向地によって異なる。中国向けは1.6L(106馬力)と2.0L(147馬力)の2種類。アルゼンチン向けは2.0L(143馬力)、1.6L HDiディーゼル(115馬力)、1.6Lターボ(163馬力)の3つ。ブラジル向けは2.0Lフレックス燃料車(151馬力)と1.6Lターボ(165馬力)。ロシア向けは3種類の1.6L(110馬力、120馬力、150馬力)と1.6L HDiディーゼル(112馬力)。そして、マレーシア向けは2.0L(145馬力)と1.6Lターボ(163馬力)の2つとなる。トランスミッションは1.6L ターボ車には6速ティプトロニックATが組み合わせられ、それ以外は5速MTまたは4速ティプトロニックATとなる。

中国2010年1月25日に発表され[1]4月8日から発売が開始された[2]アルゼンチンでは同年11月8日から生産を開始し[3]2011年4月末から発売開始された[4]ロシアでは2012年4月16日から生産を開始し[5]5月16日から発売開始した[6][7]。そして同年5月21日にはマレーシアでも発表された[8][9]

生産は中国・神龍汽車(PSA・プジョーシトロエン東風汽車の合弁会社)、アルゼンチン ブエノスアイレス工場[10]ロシア カルーガ工場[11]、そしてマレーシア クダ州 グルンナザ・オートモーティブ・マニュファクチャリング (NAM)[12]にて行われる。NAMに関しては年6万台を生産し、うち60%をアジア太平洋地域への輸出に振り向ける計画である。なお、2011年には全世界で81,000台の408が販売された[13]

2012年5月に1929年に登場したプジョー・201以来80年以上に渡って続いてきた3桁の数字でモデルチェンジ毎に末尾の数字が増えるネーミング手法を変更し、以降新興国向け車両の末尾が「1」で、それ以外は基本的にモデルチェンジをしても末尾は「8」のままとすることが発表されたが、408の登場はこれより前だったため新ネーミング法は適用されておらず、主に新興国向けにもかかわらず末尾は8となっている。

2代目 (2014年-2022年)

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プジョー・408
 
フロント(フェイスリフト後)
 
リア(フェイスリフト後)
概要
製造国   中国
  マレーシア
販売期間 2014年 -
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 4ドア セダン
駆動方式 FF
パワートレイン
エンジン 直3 1.2L ターボ
直4 1.6L ターボ
変速機 5速MT
6速AT
車両寸法
ホイールベース 2,730mm
全長 4,750mm
全幅 1,820mm
全高 1,488mm
車両重量 1,310-1,380kg
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2014年4月の北京モーターショーで発表。2代目308と同じEMP2プラットフォームを採用し、ホイールベースの長い308SWをベースとしており、主に中国市場向けに開発された。部品の70%を欧州製の308と共用している。2018年には、フロントフェイス、リアバンパー、及びテールランプを変更し発売した。

3代目(2022年-)

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プジョー・408
 
 
概要
販売期間 2022年 -
デザイン ピエール=ポール=マッティ
ボディ
ボディタイプ 4ドア セダン
駆動方式 FF
パワートレイン
エンジン 直3 1.2L ターボ
車両寸法
全長 4,687mm
全幅 1,848mm
全高 1,478mm
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2022年10月17日、パリモーターショー2022で発表[14]。2022年11月にヨーロッパで販売を開始[15]。事実上のSUVだが、プジョーはセダンの派生モデルと位置付けている。ガソリンモデルは、130psの1.2L直列3気筒エンジンを搭載する。PHEVモデルは180psと222psのモデルを展開する。プラットフォームは308と同じEMP2を採用。ボディサイズは全長4687mm、全幅1848mm、全高1478mmとなる。デジタルメーターディスプレイやApple CarPlay/Android Auto内蔵の10.0インチのインフォテインメント・タッチスクリーンなど、プジョー独自のiコクピットを採用。

日本では、2023年6月20日に発表、同年7月1日に販売開始された[16]

脚注

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  1. ^ 408 in Beijing”. プジョー (2010年1月25日). 2011年11月9日閲覧。
  2. ^ Commercial launch of the Peugeot 408 in China”. プジョー (2010年4月9日). 2011年11月9日閲覧。
  3. ^ Industrial Première for the Peugeot 408 in Argentina”. プジョー (2010年11月8日). 2011年11月9日閲覧。
  4. ^ Launch of the 408 in Argentina”. プジョー (2012年6月1日). 2012年5月22日閲覧。
  5. ^ Peugeot 408: The first cars roll-off the Kaluga assembly line”. プジョー (2012年5月19日). 2012年5月22日閲覧。
  6. ^ Peugeot presents the 408 Saloon”. プジョー (2012年5月16日). 2012年5月22日閲覧。
  7. ^ Peugeot Introduces 408 Compact Sedan to the Russian Market”. Carscoop (2012年5月16日). 2012年5月22日閲覧。
  8. ^ NASIM LAUNCHES THE ALL-NEW PEUGEOT 408”. Nasim Sdn Bhd (2012年5月22日). 2012年5月22日閲覧。
  9. ^ Peugeot 408 launched – Turbo at RM126k, 2.0 at RM110k”. paultan.org (2012年5月21日). 2012年5月22日閲覧。
  10. ^ Industrial Première for the Peugeot 408 in Argentina”. プジョー (2010年11月8日). 2011年11月9日閲覧。
  11. ^ Peugeot 408: The first cars roll-off the Kaluga assembly line”. プジョー (2012年5月19日). 2012年5月22日閲覧。
  12. ^ NASIM LAUNCHES THE ALL-NEW PEUGEOT 408”. Nasim Sdn Bhd (2012年5月22日). 2012年5月22日閲覧。
  13. ^ NASIM TO LAUNCH THE ALL-NEW PEUGEOT 408”. Nasim Sdn Bhd (2012年5月16日). 2012年5月22日閲覧。
  14. ^ プジョー 408 新型、ファストバックボディに変身…パリモーターショー2022で発表予定”. レスポンス(Response.jp). 2022年11月9日閲覧。
  15. ^ DIGITAL, AUTOCAR (2022年11月8日). “新型プジョー408 欧州発売 ニッチなおしゃれクロスオーバー、約520万円から”. AUTOCAR JAPAN. 2022年11月9日閲覧。
  16. ^ プジョー408がついに日本上陸。「解き放たれた」コンセプトで、超刺激的な個性をアピール - Webモーターマガジン”. web.motormagazine.co.jp. 2023年7月30日閲覧。

外部リンク

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