ホルモテロール
(フォルモテロールから転送)
ホルモテロール(Formoterol)は、長時間作用性アドレナリンβ2受容体作動薬の一つである。単剤としての商品名はオーキシスで、COPDの長期管理に用いられる。ブデソニドとの配合剤(商品名はシムビコートまたはブデホル)は、気管支喘息[1]やCOPD[2]の長期管理の他、SMART療法として、喘息急性増悪時にも用いられる。プロピオン酸フルチカゾンとの配合剤(商品名フルティフォーム)は、喘息コントローラーとして用いられるが、COPDの適応はない。また、ブデソニドおよびグリコピロニウムとの3成分配合剤(商品名ビレーズトリエアロスフィア)は、COPDの長期管理に用いられるが、喘息の適応はない。
IUPAC命名法による物質名 | |
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臨床データ | |
胎児危険度分類 | |
法的規制 | |
薬物動態データ | |
血漿タンパク結合 | 61–64% |
代謝 | 肝臓 脱メチル化 and グルクロン酸抱合 (CYP2D6, CYP2C19, CYP2C9, CYP2A6) |
半減期 | 10 時間 |
排泄 | 尿 および 糞 |
データベースID | |
CAS番号 | 73573-87-2 |
ATCコード | R03AC13 (WHO) |
PubChem | CID: 3410 |
DrugBank | APRD00641 |
KEGG | D07990 |
化学的データ | |
化学式 | C19H24N2O4 |
分子量 | 344.405 g/mol |
医薬品
編集薬理作用
編集気管支壁の平滑筋は自律神経により支配を受けている。β2アドレナリン受容体の刺激により気管支平滑筋は弛緩し、気道は拡張する。気道が拡張することにより、肺の換気はより容易になり呼吸困難などの症状が軽減する。
適応症(単剤)
編集副作用(単剤)
編集内服のホルモテロールはアドレナリン受容体を刺激するため、動悸や血圧上昇などをきたし得る。吸入製剤は心臓や血管へ到達せず、影響が少ないが、重大な副作用として重篤な血清カリウム値の低下(0.1〜1%未満)が発生することが知られている。
出典
編集- ^ a b “アトック錠40µg 添付文書” (2010年8月). 2015年8月31日閲覧。
- ^ a b “オーキシス9µgタービュヘイラー28吸入/60吸入 添付文書” (2016年4月). 2016年8月4日閲覧。
- ^ “平成25年3月31日限りで廃止となる経過措置医薬品” (Excel). 社会保険診療報酬支払基金. 2016年6月28日閲覧。
- ^ “アストラゼネカ、成人気管支喘息治療薬「シムビコートタービュヘイラー」の製造販売承認取得”. アステラス製薬 (2009年10月16日). 2016年6月28日閲覧。
- ^ “オーキシス:即効性を兼ね備えた吸入長時間作用型β2刺激薬”. 日経メディカル (2012年8月24日). 2016年6月28日閲覧。
- ^ “ホルモテロールを配合したpMDI式の喘息用吸入薬”. 日経メディカル (2013年11月9日). 2016年6月28日閲覧。