ピンク・トライアングル
ピンク・トライアングル(英語: pink triangle、ドイツ語: rosa Winkel)は、ホロコーストで強制収容された者に装着が義務づけられていた三角形の識別胸章のうち、男性の同性愛者を表したもの(女性の同性愛者はブラック・トライアングルで表された)。ラベンダー・ピンク色をしていたことからこの名が付いた。女性を含む、これらの同性愛収容者の多く(研究により1万〜60万人といわれる)が、アウトバーン建設に代表される強制労働中や、収容所内で組織的に衰弱死・懲罰死させられ、また、虐殺された。
ピンク・トライアングルや、これに使用されたラベンダー・ピンク色は、現在では性的少数者(LGBT)のプライドや権利を象徴するシンボルとして生まれ変わっている。ニューヨークのエンパイア・ステート・ビルのライトアップは様々な記念日にちなんで年中色が変わるが、毎年6月の最終週にラベンダー色にライトアップされるのは、この週がストーンウォールの反乱を記念した同市の「LGBTプライド週間」だからである。
参考文献
編集- The Pink Triangle: The Nazi War Against Homosexuals (1986) by Richard Plant (New Republic Books) ISBN 0805006001
- 『ピンク・トライアングルの男たち―ナチ強制収容所を生き残ったあるゲイの記録 1939-1945』(ハインツ・ヘーガー著、伊藤明子訳、パンドラ/現代書館、1997年) ISBN 4768477755
関連項目
編集- クィアカルチャー
- ブラック・トライアングル
- ナチ強制収容所のバッジ
- ホモモニュメント - アムステルダムにあるピンク・トライアングルをモチーフにした迫害を受けた同性愛者の追悼碑
- ピンク・トライアングル・パーク- サンフランシスコにある追悼碑
- ベント (戯曲)
- ピンカートン (アルバム) - アメリカのロックバンド・ウィーザーがレズビアンへの恋心を歌った同名曲が含まれる
- 刑法175条 (ドイツ) - 男性同性愛を禁止していたドイツの法律。
外部リンク
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