ビリー・フューリー
ビリー・フューリー(Billy Fury、1940年4月17日 - 1983年1月28日)は、イギリスの歌手。
ビリー・フューリー Billy Fury | |
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ビリー・フューリー(1968年) | |
基本情報 | |
出生名 | Ronald Wycherly |
生誕 |
1940年4月17日 イングランドマージーサイド州リヴァプール |
死没 | 1983年1月28日(42歳没) |
ジャンル | ロックンロール、ロカビリー、ポップ、ポップ・ロック |
職業 | シンガーソングライター、俳優 |
活動期間 | 1958年 - 1983年 |
レーベル | デッカ・レコード、パーロフォン、ポリドール・レコード |
共同作業者 | トルネイドース、ビートルズ、ザ・ブルー・フレイムス、マーティー・ワイルド |
公式サイト |
billyfury |
エルヴィス・プレスリーの様な声、容姿、ステージアクトで人気を博す。主に、1950年代後半から1960年代前半にかけてヒットを連発し、クリフ・リチャード、マーティー・ワイルドと共に、ブリティッシュ・ロック御三家の一人としても有名である。
来歴
編集生い立ち
編集リヴァプールに生まれる。10歳頃からピアノのレッスンを受ける。14歳でギターをもらった。
幼い頃にリウマチ熱を患い、子供時代は病院で大半を過ごした。リウマチ熱が元で心臓疾患を患うことになる。医者から「30年も生きられないだろう」と診断された。
1955年に初めてバンドを結成するも、タグボートや荷役でアルバイトをする日々が続いた。
1958年、アマチュアの演奏コンテストで優勝し、自分で曲を作るようになる。やがて、後にウィッチャーリー[1]のマネージャーになるラリー・パーンズが主催のコンサートに出演。
そして、パーンズと契約を結び、芸名をビリー・フューリーとする。
デビューへ
編集1959年、デッカ・レコードより「メイビー・トゥモロー」でシングル・デビューする。チャートの18位を記録する。5枚目の「コレット」は9位とヒットを飛ばす。そして1960年にはザ・フォー・ジェイズ[2]がバック・ボーカルを務めたファースト・アルバム『ザ・サウンド・オブ・フューリー』を発表。チャートの18位を記録する。
しばらくは、ザ・ブルー・フレイムス[3]をバックに従えていたが、彼らを辞めさせた後、パーンズは新たなバックバンドの発掘を始める[4]。その結果、トルネイドースがバックバンドに就任する。1962年1月から1963年8月まで務める。
スタイルの変更
編集デビューからロック歌手として活動していたが、ワイルドなステージアクトが元で心臓に負担をかけることになり、路線を変更せざるを得なくなった。
バラード歌手になったフューリーは、まず「ハーフウェイ・トゥ・パラダイス」を3位に、続いて「ジェラシー」を2位にチャートインさせる。
そして、1962年、映画『プレイ・イット・クール』で役者デビューを果たす。劇中で歌われた「ワンス・アポン・ア・ドリーム」が7位を記録する。
その後も、「アイ・ウィル」、「思わせぶり」といったヒットを連発するも、「イン・ソーツ・オブ・ユー」を境に、トップ10入りしなくなる。1966年、デッカ・レコードを離れ、パーロフォンに移籍するも、ヒットが出ない。
1960年代後半、イギリスの音楽シーンが急激に変わり、また長年悩まされ続けてきた心臓疾患の療養も兼ねて、フューリーは、同じくブリティッシュ・ロック御三家の一人、マーティー・ワイルドと共に半引退状態になっていた。
後年
編集1973年、半引退状態だったフューリーは、初期のビートルズを描いた映画『ザットル・ビー・ザ・デイ』に出演。リンゴ・スターやキース・ムーンも出演していた。
歌手としては半引退状態であったが、フューリーは、野生動物の保護に務めていた。
1980年代になると、フューリーはカムバックを果たす。また、アルバム『ザ・ワン・アンド・ザ・オンリー』を録音[5]する。
死去
編集ロンドンでのレコーディングを済ませた後、フューリーは自宅で意識を失った。フューリーのマネージャー、トニー・リードが発見し、パディントンのセント・マリー病院に運び込まれたが、1983年1月28日、午後2時10分に死亡した。42歳だった。
フューリーの葬式には、ラリー・パーンズ、マーティー・ワイルド、イーデン・ケイン等が参列した。
ディスコグラフィ
編集スタジオ・アルバム
編集- 『ザ・サウンド・オブ・フューリー』 - The Sound of Fury (1960年)
- 『ビリー・フューリー』 - Billy Fury (1960年)
- Halfway to Paradise (1961年)
- Billy (1963年)
- The Golden Years (1979年) ※『Memories』として再発あり
- The One and Only (1983年)
シングル
編集年 | タイトル | チャート 最高位 |
収録アルバム | レーベル | |
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全英 [6] |
アイルランド [7] | ||||
1959 | "Maybe Tomorrow" b/w "Gonna Type a Letter" |
18 | — | Billy Fury | Decca |
"Margo" b/w "Don't Knock Upon My Door" |
28 | — | |||
"Angel Face" b/w "Time Has Come" |
— | — | |||
"My Christmas Prayer" b/w "Last Kiss" |
— | — | アルバム未収録シングル
Billy Fury | ||
1960 | "Colette" b/w "Baby How I Cried" |
9 | — | Billy Fury | |
"That's Love" (with the Four Jays) b/w "You Don't Know" |
19 | — | The Sound of Fury | ||
"Wondrous Place" b/w "Alright, Goodbye" |
25 | — | Billy Fury
The Sound of Fury | ||
"A Thousand Stars" b/w "Push Push" |
14 | — | Halfway to Paradise | ||
1961 | "Don't Worry" (with the Four Kestrels) b/w "Talkin' in My Sleep" |
40 | — | ||
"Halfway to Paradise" b/w "Cross My Heart" |
3 | 4 | |||
"Jealousy" b/w "Open Your Arms" |
2 | 1 | アルバム未収録シングル | ||
"I'd Never Find Another You" b/w "Sleepless Nights" |
5 | 3 | |||
1962 | "Letter Full of Tears" b/w "Magic Eyes" |
32 | — | ||
"Last Night Was Made for Love" b/w "A King for Tonight" |
4 | 6 | |||
"Once Upon a Dream" b/w "If I Lose You" |
7 | — | |||
"Because of Love" b/w "Running Around" |
18 | — | |||
1963 | "Like I've Never Been Gone" b/w "What Do You Think You're Doing Of" |
3 | 5 | ||
"When Will You Say I Love You" b/w "All I Wanna Do Is Cry" |
3 | 4 | |||
"In Summer" b/w "I'll Never Fall in Love Again" |
5 | 4 | |||
"Somebody Else's Girl" b/w "Go Ahead and Ask Her" |
18 | — | |||
"Do You Really Love Me Too|Do You Really Love Me Too (Fool's Errand)" b/w "What Am I Gonna Do" |
13 | — | |||
1964 | "I Will" b/w "Nothin' Shakin' (But the Leaves on the Trees)" |
14 | — | ||
"It's Only Make Believe" b/w "Baby What You Want Me to Do" |
10 | 7 | |||
"The Hippy Hippy Shake" (with the Gamblers; export-only release) b/w "Glad All Over" |
— | — | |||
1965 | "I'm Lost Without You" b/w "You Better Believe It Baby" |
16 | — | ||
"In Thoughts of You" b/w "Away from You" |
9 | — | |||
"Run to My Lovin' Arms" b/w "Where Do You Run" |
25 | — | |||
1966 | "I'll Never Quite Get Over You" b/w "I Belong to the Wind" |
35 | — | ||
"Don't Let a Little Pride (Stand in Your Way)" b/w "Didn't See the Real Thing Come Along" |
51 | — | |||
"Give Me Your Word" b/w "She's So Far Out She's In" |
27 | — | |||
1967 | "Hurtin' Is Loving" b/w "Things Are Changing" |
56 | — | Parlophone | |
"Loving You" b/w "I'll Go Along with It" |
— | — | |||
"Suzanne in the Mirror" b/w "It Just Don't Matter Now" |
— | — | |||
1968 | "Beyond the Shadow of a Doubt" b/w "Baby Do You Love Me?" |
— | — | ||
"Silly Boy Blue" b/w "One Minute Woman" |
— | — | |||
"Phone Box (The Monkey's in the Jam Jar)" b/w "Any Morning Now" |
— | — | |||
"Lady" b/w "Certain Things" |
— | — | |||
1969 | "I Call for My Rose" b/w "Bye Bye" |
— | — | ||
"All the Way to the U.S.A." b/w "Do My Best for You" |
— | — | |||
1970 | "Why Are You Leaving?" b/w "Old Sweet Roll (Hi-De-Ho)" |
— | — | ||
"Paradise Alley" b/w "Well...Alright" |
— | — | |||
1972 | "Will the Real Man Please Stand Up" b/w "At This Stage" |
— | — | Fury | |
1974 | "I'll Be Your Sweetheart" b/w "Fascinating Candle Flame" |
— | — | Warner Bros. | |
1981 | "Be Mine Tonight" b/w "No Trespassers" |
— | — | The One and Only | Polydor |
1982 | "Love or Money" b/w "Love Sweet Love" |
57 | — | ||
"Devil or Angel" b/w "Don't Tell Me Lies" |
58 | — | |||
1983 | "Let Me Go Lover" (withdrawn from release) b/w "Your Words" |
— | — | The One and Only
アルバム未収録曲 | |
"Forget Him" b/w "Your Words" |
59 | — | アルバム未収録シングル | ||
1999 | "Wondrous Place" (re-release) b/w "It's Only Make Believe"/"Last Night Was Made for Love" |
83 | — | K-tel | |
「—」は、チャートに掲載されなかったリリース、またはその地域でリリースされなかったことを示す。 |
脚注
編集- ^ この時はまだビリー・フューリーの名前は名乗っていない。
- ^ 後のザ・フォーモスト。
- ^ 後に、ジョージィ・フェイムのバックバンドになり、大きな成功を収める。
- ^ ビートルズもオーディションを受けた。受かるための条件は、当時のベーシストであったスチュアート・サトクリフを辞めさせることだった。理由は、サトクリフのベースの腕が未熟であったためである。サトクリフとの友情を優先したビートルズは、オーディションを辞退した。後に大成功を収めることになるが、これがきっかけで、フューリーは「ビートルズを見出せなかった男」というレッテルを貼られてしまう。
- ^ 発売されたのは、フューリーが死去した2ヶ月後の1983年3月のことだった。
- ^ “Billy Fury | full Official Chart History | Official Charts Company”. www.officialcharts.com. 2021年4月26日閲覧。
- ^ Chart positions prior to October 1962 are from the Evening Herald. Subsequent positions are from “The Irish Charts”. www.irishcharts.ie. 2021年4月26日閲覧。
参考文献
編集- “The Man”. http://www.billyfury.com/.+2013年9月7日閲覧。