ニケニケ・ヴロバラヴ
ニケニケ・ヴロバラヴ（Nikenike Vurobaravu、1964年 - ）は、バヌアツの政治家、外交官。バヌア・アク党所属[1]。フィジーの高等弁務官を務めたのち、2022年7月23日に大統領に就任した[2] 。姓はブロバラブ[3][4]、ヴロバラブ[5] やヴロバラヴォ[6] (Vurobaravo[7])とも表記される。
| ニケニケ・ヴロバラヴ Nikenike Vurobaravu | |
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| 任期 | 2022年7月23日 – |
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| 出生 | 1964年（59 - 60歳） 共同統治領ニューヘブリディーズ（現 バヌアツ）サンマ州
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| 政党 | バヌア・アク党 |
| 出身校 | 南太平洋大学 ウェストミンスター大学 |
| 配偶者 | リマ・ヴロバラヴ |
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経歴
編集1964年、サンマ州マロ島出身[1][2]。1977年に南太平洋大学を卒業後[7]、オーストラリアでも教育を受けた[8]。1993年に英国ウェストミンスター大学より外交学修士号を取得し、太平洋諸島フォーラムやアジア開発銀行、アジア太平洋経済社会委員会において要職を経験した[8]。また、2008年から2010年まではバヌアツ首相官邸の政治顧問を務めた[9]。
2014年にはフィジーにおけるバヌアツ初の駐留高等弁務官となり、フィジーのエペリ・ナイラティカウ大統領が信任状を接受した[9]。2015年にバヌアツ政府の命令で一度本国に帰還したが、2017年に再び駐フィジー高等弁務官に任命され、ジオジ・コンロテ大統領に信任状を捧呈した[8][10][11]。
2022年7月6日、タリス・オベド・モーゼス大統領が5年の任期を終え退任し、7月21日に大統領選挙が行われることとなった[12]。13人の候補者の一人となったヴロバラヴは7月23日の第8回投票にて58人からなる選挙人団（国会議員52名および6州知事[13] ）から48票を獲得し、新大統領に選出された[1][2][14][15]。
2022年8月14日、議会での不信任決議案採決を16日に控え失職の危機に直面していたボブ・ラフマン首相がヴロバラヴに対し議会を解散するよう要請[16]。ヴロバラヴは16日にこれを拒否し、また議会は定足数不足のため不信任案を採決できなかったため、19日に採決延期を余儀なくされた[17]。しかしヴロバラヴはその前日、18日に議会を解散した[18]。野党指導者のラルフ・レゲンヴァヌら不信任決議案の署名者27名は22日、解散の合憲性について最高裁判所に審理を要請した[19][20]。訴状にはヴロバラヴが被告人に含まれていたが、最高裁にて24日に開かれた審理では違憲審査の範囲が広すぎるとしてヴロバラヴを被告人から外すようヴィンセント・ルナベック首席判事が原告団に指示した[21]。9月9日、最高裁判所はヴロバラヴによる8月18日の議会解散を合憲と判断し、10月13日の解散総選挙実施が確定した[22]。総選挙でヴロバラヴ出身のバヌア・アク党と穏健政党連合が52議席中7議席ずつを獲得し[23]、11月4日に穏健政党連合のイシュマエル・カルサカウが首相に就任した[24]。
しかしその後も短命政権が続き、2024年11月18日、シャーロット・サルウェイ首相が議会での不信任決議採択の危機に瀕している中、ヴロバラヴが議会解散を行った[25]。
出典
編集- ^ a b c Nikenike Vurobaravu elected Vanuatu's new president（2022年7月26日） - 新華社
- ^ a b c Vurobaravu elected new President（2022年7月26日） - Vanuatu Daily Post
- ^ 習主席、バヌアツ新大統領就任に祝電（2022年7月30日） - 中国通信社
- ^ 小柏葉子「ロン・クロコーム、アフメド・アリ編『メラネシアにおける政治』」『国際政治』第1985巻第80号、1985年、174-177頁、doi:10.11375/kokusaiseiji1957.80_174。
- ^ 化石燃料の不拡散条約（FFNPT）の締結をバヌアツが国連総会で、国として各国に呼び掛け。「気候変動の議論は時間切れ。今すぐ行動が必要」と（RIEF）（2022年9月24日） - 一般社団法人環境金融研究機構
- ^ フィジー、スバのバヌアツ高等弁務団（2019年9月2日） - Travel QA
- ^ a b AlumniNews (PDF) （2018年10月10日） - 南太平洋大学
- ^ a b c New Vanuatu envoy present credentials to Fiji President（2017年11月15日） - The Fiji Times
- ^ a b Fijian President Receives New Diplomatic Envoys（2014年3月4日） - フィジー政府
- ^ Head of State commissions Vurobaravu as High Commissioner of Vanuatu（2017年10月14日） - Vanuatu Daily Post
- ^ High Commissioner, H.E. Mr. Vurobaravu, Presents His Credentials To The President of Fiji, H.E. Mr. Konrote（2017年11月14日） - Vanuatu High Commission to Fiji
- ^ President's Election Date set（2022年7月7日） - Vanuatu Daily Post
- ^ Vanuatu MPs unable to choose new president after three votes（2022年7月22日） - ラジオ・ニュージーランド(RNZ)
- ^ After eight rounds of voting, Vanuatu elects new president（2022年7月25日） - ラジオ・ニュージーランド(RNZ)
- ^ 8回にわたる投票の結果、新大統領が選出される（バヌアツ）（2022年7月29日） - 太平洋諸島センター
- ^ “Vanuatu prime minister calls for dissolution of parliament”. ラジオ・ニュージーランド. (2022年8月16日) 2022年8月19日閲覧。
- ^ “"We will be there" Loughman to face no confidence vote on Friday”. ラジオ・ニュージーランド. (2022年8月17日) 2022年8月19日閲覧。
- ^ “Vanuatu's president dissolves parliament to avoid bid to oust leader”. ロイター. (2022年8月18日) 2022年8月19日閲覧。
- ^ “Vanuatu president dissolves parliament”. ラジオ・ニュージーランド. (2022年8月19日) 2022年8月24日閲覧。
- ^ “Vanuatu opposition lodges application over Parliament's dissolution”. ラジオ・ニュージーランド. (2022年8月24日) 2022年8月24日閲覧。
- ^ “Chief justice orders amendment of constitutional application against dissolution of parliament”. ラジオ・ニュージーランド. (2022年8月25日) 2022年8月31日閲覧。
- ^ “Vanuatu to have snap election after opposition's Supreme Court challenge dismissed”. オーストラリア放送協会. (2022年9月9日) 2023年9月4日閲覧。
- ^ “Snap Parliamentary Election Results” (PDF). バヌアツ選挙管理委員会. 2024年11月19日閲覧。
- ^ “Kalsakau elected new Vanuatu PM”. Islands Business. (2022年11月7日) 2024年11月19日閲覧。
- ^ “Vanuatu president dissolves Pacific nation's parliament”. ロイター. (2024年11月18日) 2024年11月19日閲覧。
| 公職 | ||
|---|---|---|
| 先代 ソウル・シメオン 国会議長 兼 大統領代行 |
 バヌアツ共和国大統領2022年 - |
現職 |