ムアンチエンラーイ郡
ムアンチエンラーイ郡(ムアンチエンラーイぐん、)は、タイ・北部の郡(アンプー)。チエンラーイ県の県庁所在地(ムアン)でもある。
ムアンチエンラーイ郡 | |
---|---|
ムアンチエンラーイ郡の位置 | |
情報 | |
タイ語名 | อำเภอเมืองเชียงราย |
英語名 | Amphoe Mueang Chiang Rai |
県 | チエンラーイ県 |
地理番号 | 5701 |
郵便番号 | 57000 |
統計 | |
面積 | 1,216.1 km2 |
人口 | 302,233 人 (2009年) |
人口密度 | 282.74 人/km2 |
行政 | |
郡庁所在地 | ウィエン |
座標 | 北緯19度54分31秒 東経99度49分57秒 / 北緯19.90861度 東経99.83250度 |
電話番号 | 0 5371 1288 |
ファックス番号 | 0 5371 1288 |
名称
編集チエンラーイ(タイ語:เชียงราย)とは「マンラーイの街」と言う意味である。日本語ではチエンライ、チェンラーイ、チェンライなどとも表記される。
歴史
編集1262年ごろラーンナータイ王国の創設者は元の勢力を避けようとしたメンラーイ王によって、建設され、それまで首都であったグンヤーン(現・チエンセーン)から遷都した。ただし、当時建設されたのはカタム門とワット・ドーイチョームトーンの近辺のみであった。
しかし、メンラーイ王はチャオプラヤー川に続くピン川沿いの地域を掌握すると、1296年にはチエンマイに再び遷都した。その後、長きにわたりウッパラート(副王)の街として機能した。チエンラーイの国主ターオ・マハープロムがラーンナーの国王であったセーンムアンマーから王位を簒奪しようと企てたが、アユタヤの王パグワの介入で、セーンムアンマーは王位を取り戻した。
1434年、エメラルド仏が見つかり、ワット・プラケーオに収められたとも言われている[1]。1558年ビルマの軍門に下った。
その後、チエンマイの君主カーウィラより現在のタイ北部一帯が解放され、チャクリー王朝の覇権下に入ったが、しばらくは放置されていた。1842年にラーマ3世の命により、チエンラーイ県一帯を治める街として、街が再建された。
また芸術家、チャルームチャイ・コーシットピパットのふるさととしても知られ、彼のデザインしたワット・ロンクンという寺院が新たな、観光スポットとなっている。
地理
編集市内はコック川の形成した台地に位置する。旧市街は川より南側にある。郡の東は山があり、クンコーン森林公園が存在する。
交通網としてバンコクからミャンマーのタチレクまでをつなぐ国道一号線(パホンヨーティン通り)が南北に通っており、チェンライ国際空港が空の玄関口としてある。
気候
編集タイ北部に位置するため、冬は冷え込み、最低気温10℃前後まで下がる日もある。山岳地帯を背後に控えるため、雨季は雨が多くなる。
チエンラーイ (1981–2010)の気候 | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 34.5 (94.1) |
37.2 (99) |
40.4 (104.7) |
42.3 (108.1) |
41.9 (107.4) |
40.5 (104.9) |
39.5 (103.1) |
38.1 (100.6) |
38.6 (101.5) |
37.9 (100.2) |
36.2 (97.2) |
35.5 (95.9) |
42.3 (108.1) |
平均最高気温 °C (°F) | 28.6 (83.5) |
31.3 (88.3) |
33.8 (92.8) |
34.8 (94.6) |
33.1 (91.6) |
32.1 (89.8) |
31.1 (88) |
30.9 (87.6) |
31.1 (88) |
30.5 (86.9) |
28.8 (83.8) |
27.2 (81) |
31.11 (87.99) |
平均最低気温 °C (°F) | 12.8 (55) |
13.7 (56.7) |
16.9 (62.4) |
20.6 (69.1) |
22.5 (72.5) |
23.6 (74.5) |
23.4 (74.1) |
23.3 (73.9) |
22.7 (72.9) |
21.1 (70) |
17.3 (63.1) |
13.5 (56.3) |
19.28 (66.71) |
最低気温記録 °C (°F) | −0.2 (31.6) |
1.5 (34.7) |
5.0 (41) |
10.4 (50.7) |
13.5 (56.3) |
18.4 (65.1) |
20.3 (68.5) |
20.0 (68) |
19.1 (66.4) |
17.4 (63.3) |
11.5 (52.7) |
2.8 (37) |
−0.2 (31.6) |
雨量 mm (inch) | 7.5 (0.295) |
13.8 (0.543) |
28.2 (1.11) |
97.9 (3.854) |
213.4 (8.402) |
178.4 (7.024) |
310.9 (12.24) |
358.4 (14.11) |
283.9 (11.177) |
124.9 (4.917) |
59.2 (2.331) |
14.0 (0.551) |
1,690.5 (66.554) |
平均降雨日数 (≥1 mm) | 2 | 1 | 3 | 10 | 17 | 19 | 22 | 24 | 18 | 12 | 6 | 3 | 137 |
% 湿度 | 75 | 67 | 62 | 66 | 76 | 80 | 82 | 84 | 83 | 82 | 79 | 77 | 76.1 |
出典:Thai Meteorological Department (Normal 1981-2010), (Avg. rainy days 1961-1990) |
経済
編集ナーンレーと呼ばれるパイナップルの名産地であり、Le Santéと呼ばれる地ワインをチエンラーイ・ワイナリーが生産している。
行政区分
編集郡内は16のタムボンにわかれ、その下位に256の村(ムーバーン)がある。市内にはテーサバーンが1つあり、以下のようになっている。
- テーサバーンナコーン・チエンラーイ・・・タムボン・ウィエン全体および、タムボン・ロープウィエン、タムボン・サンサーイ、タムボン・リムコックの一部
また郡内には14のタムボン行政体が置かれている。なお下記は、市内のタムボンのリストである。うち欠番のタムボンは、チエンラーイから独立してメーラーオ郡として成立したタムボンである。
- タムボン・ウィエン・・・ตำบลเวียง
- タムボン・ロープウィエン・・・ตำบลรอบเวียง
- タムボン・バーンドゥー・・・ตำบลบ้านดู่
- タムボン・ナーンレー・・・ตำบลนางแล
- タムボン・メーカーオトム・・・ตำบลแม่ข้าวต้ม
- タムボン・メーヤーオ・・・ตำบลแม่ยาว
- タムボン・サンサーイ・・・ตำบลสันทราย
- タムボン・メーコーン・・・ตำบลแม่กรณ์
- タムボン・フワイチョムプー・・・ตำบลห้วยชมภู
- タムボン・フワイサック・・・ตำบลห้วยสัก
- タムボン・リムコック・・・ตำบลริมกก
- タムボン・ドーイラーン・・・ตำบลดอยลาน
- タムボン・パーオートオンチャイ・・・ตำบลป่าอ้อดอนชัย
- タムボン・ターサーイ・・・ตำบลท่าสาย
- タムボン・ドーイハーン・・・ตำบลดอยฮาง
- タムボン・タースット・・・ตำบลท่าสุด
注脚
編集- ^ MCスパトラディット・ディスクン『エメラルド仏寺院の歴史』ブィー文子・村本理子訳、バンコク、Amarin Printing Group, 1987, 18頁