コトー・シャンプノワはフランスのAOCワインのひとつで、シャンパーニュ地方で生産される。 シャンパーニュと異なり、非発泡性ワインで、赤・白・ロゼの生産が認められている。かつてはヴァン・ナチュール・ド・シャンパーニュと呼ばれ、スティルワインの一種で、ブルゴーニュワインの競合となっていた。

Coteaux-champenois コトー・シャンプノワ(ワイン原産地)
アイ村近郊のブドウ畑
正式名称 coteaux-champenois コトー・シャンプノワ
タイプ AOC-AOP
原産地の創立 1974年
フランスの旗 フランス
所属原産地 コート・デ・ブラン
コート・デ・バール
モンターニュ・ド・ランス
ヴァレ・ド・ラ・マルヌ
気候区分 大陸性気候の影響を受けた温暖海洋性気候
土壌 石灰岩土壌及び泥灰土
ブドウ園数 シャンパーニュのブドウ畑
ブドウの品種 ピノ・ノワール N
ピノ・ムニエ N
シャルドネ B
主なセパージュワイン ロゼ
主なワイン 550 hectolitres
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歴史

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古代

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シャンパーニュでのブドウ栽培は、ローマ人がはじめてこの地域にブドウを植えたガロ-ロマン期にさかのぼる。また、シャンパーニュの製法が普及する17世紀頃までは、シャンパーニュ地方は赤ワインの産地として有名であった。フランス王アンリ4世や、その時代のフランス宮廷にとって一番お気に入りのワイン産地だった。[1]

現代

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1974年にAOCを取得。

地理的位置

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AOCシャンパーニュの指定を受けているブドウ畑の範囲に同じ 。

地質学

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https://mathusalem.jp/?mode=grp&gid=843189

ワインの大半は、マルヌ県(白亜紀の土壌)、マルヌ渓谷(ヴァレ・ド・ラ・マルヌ、西はシャトー・ティエリーまで)と、第三紀ないしは白亜紀の土壌からなる地区(アヴィーズ、ヴェルテュ、セザンヌ等)で生産されている。

気候

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この産地は、パリ盆地の東に位置し、冬は冷え込み、年間通じて降雨量は多くないものの夏はやや雨の日が多く暑さは控えめな大陸性気候の影響をうけた海洋性気候である。 シャンパーニュ渓谷の海洋性気候は全体としてみれば、緩やかで、一月の平均気温は 2 °C 、七月が 18 °C で、年間平均気温は 10 °Cほどである。年間降雨量も多くはない(550- 700 mm )。

ランス=クルシー気象台における気象データ
1月
2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月
10月 11月 12月 年間平均
平均最高気温(°C) 5,5 7,0 10,8 14,0 18,4 21,3 24,1 24,2 20,1 15,1 9,3 6,6 14,7
平均最低気温(°C) 0,1 0,0 2,3 3,7 7,7 10,5 12,4 12,2 9,5 6,6 2,9 1,4 5,8
平均気温(°C) 2,8 3,5 6,6 8,9 13,1 15,9 18,3 18,2 14,9 10,9 6,1 4,0 10,2
累積日照時間 (時間) 63 73 128 163 214 218 229 239 156 108 66 47 1705
平均月間降雨量(mm) 44 40 51 45 59 58 56 48 53 55 52 57 617,8
出典 : Météo France - Site de Reims-Courcy [2].

ブドウ畑

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発表

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ブドウ品種

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ブーズィ村におけるピノ・ノワールのブドウ畑

ブドウ品種は、発泡性のシャンパーニュの許可品種と同じく、赤ワインピノ・ノワール、ピノ・ムニエを、白ワインシャルドネを主体としている。このほか、シャンパーニュ地方にはロゼワインのみに認められたAOCとして、ロゼ・デ・リセィがある。

生産

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生産量は概して少ない。とりわけ、発泡性ワインとしてのシャンパーニュの需要が多くなる収穫年はほとんど生産されないこともある。

販売

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ブーズィ村で生産されるコトー・シャンプノワの赤は最も評価が高い。

全体として、一般的な価格は一本あたり10〜25 €ほどである。

注/参考文献

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  1. ^ コトー・シャンパノワ”. 令和6年1月6日閲覧。
  2. ^ Météo France - Reims-Coucy