クレムリン軍団
クレムリン軍団(クレムリンぐんだん)は、任天堂より発売されているテレビゲームソフト『ドンキーコングシリーズ』に登場するワニたちの総称である。大半の作品における悪の組織である。団員はほぼワニたちで構成されている。
キングクルール以外のキャラクターは一貫して登場しているものが少なく、個性付けされていない者も多い。
他にもキャプテンクルールやバロンクルールが率いるクレムリン軍団があるが関連性は不明。
アルファベットの“K”がシンボルで、軍団名は英語で“Kremlings”と表記されて、イニシャルが「K」で始まるキャラクターが多い。そのため「か行」で始まるのがほとんど。
クルール
編集キングクルール、キャプテンクルール、バロンクルールともにキングクルールを参照。
クレムリン軍団を統一しているワニ。『ドンキーコング64』以降は主にキングクルールが率いるクレムリン軍団として登場している[1]。キングクルールは『スーパーマリオ ファミリーベースボール』でマリオシリーズに初出演した。
キングクルールが率いるクレムリン軍団
編集主にキングクルールが率いるクレムリン軍団が登場するため、部下や仲間が多く存在する。
初期はバナナ泥棒団クレムリンとしてコングファミリーのバナナを盗む悪事を働いていた。
なお、『ドンキーコング たるジェットレース』に初登場したクレムリンたちは『大乱闘スマッシュブラザーズX』でフィギュアとして登場している。
- クリッター
- →詳細は「クリッター (ゲームキャラクター)」を参照
- シリーズお馴染みのクレムリン。軍団の中で一番の下っ端の戦闘員。名前はなく、単にワニの敵キャラクターがクリッターと呼ばれることが多い。普通に歩いてたり、ジャンプをしているなど色々なクリッターがいる。『ドンキーコング64』以降からデザインに一部変化ある。
- 『ぶらぶらドンキー』と『ドンキーコング たるジェットレース』ではプレイヤーキャラクターとして操作できる。
- 『ドンキーコング ジャングルクライマー』ではクリスタルバナナの力でドンキーたちと戦う。
- また、『スーパーマリオストライカーズ』から『マリオシリーズ』に登場するようになった。それ以降の作品で声はキングクルールと同じ土屋トシヒデが担当。
- アニメでも登場しているが、主にドンキーにやられてばかりだった。
- クランプ
- クレムリン軍団の中では上級。太った茶色のワニ。ヘルメットを被っており、ディディーの踏みつけでは倒せない。毎回服装や体色が変更されている。
- 『スーパードンキーコング』ではクランプの大群でバナナを奪いにきたり、ディディーにタルを詰め込んだりした。
- 『ドンキーコング64』では肌の色がピンク色となりベルトの色やポケットの位置も微妙に変わっている。オレンジをよく食べる。オープニングではクルールから命令され、ディディーたちを捕らえたり、ゴールデンバナナを隠したりする作戦を早々に実行した。しかし説明書の表記上では作戦を提案をしたのは部下(恐らく彼)となっている。
- 『ドンキーコング たるジェットレース』では体色が茶色にもどされたが、今度はヘルメットではなくバケツを被っているなどデザインが大きく変更された。少しおとぼけた性格をしていることが判明。
- アニメでは体の色は黄緑で「クランプ将軍」として登場。
- クラッシャ
- クレムリン軍団の中では上級にあたる。ムキムキの筋肉が特徴の青いワニ。鼠色は踏みつけて倒すことはできない。
- 『ドンキーコング64』のミニゲームではプレイヤーキャラクターとして登場。
- 『たるジェットレース』では未登場だが、開発スタッフインタビューで彼のイメージイラストが存在していることがわかる。
- アニメでも登場している。それほど強くはなく、オツムもクランプ以下。
- クラップトラップ
- 体は小さいが大きな口でなんでも噛みつく危険なワニ。『ドンキーコング64』では本体を倒しても牙だけ襲い掛かってくることも。また、ミニゲーム「ノーティおとし」で操作できる。以降のシリーズでは障害物などで登場。
- アニメではクランキーの家まで食べるなど、さらに危険なワニになっている。
- 『スーパードンキーコング2』ではクランポンという兄がいることが判明。
- 『ドンキーコング64』ではクルールのペットのような扱いで何体かいる。他にも仕事をさぼるクリッターたちや逃げようとするクリッターを阻止する番犬のようなな扱いだった。ミニゲーム「ノーティおとし」で操作できる。
- 『大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ』では「ジャングルガーデン」ステージ内で登場したり、フィギュアとして登場した。
- キップ
- 『ドンキーコング たるジェットレース』に初登場した男の子のクレムリン。わんぱくでいたずら好き。ディディーに負けないくらい素早い動きができる。
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』では好物はドーナツ、クレムリン軍団最年少でほかのクレムリンからは可愛がられているということが明らかに。
- キャス
- 『ドンキーコング たるジェットレース』に初登場した女の子のクレムリン。おませで少々意地悪な性格。ディクシーとは敵対している。
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』では嫌いなものはカエルとアニマルフレンドのウィンキーということが明らかに。
- カリプソ
- 『ドンキーコング たるジェットレース』に初登場した女性のクレムリン。クールな性格で髪型はアフロ。
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』ではクレムリンたちの憩いの場のクラブハウス「ワールドカイマン」のオーナーということが明らかに。
- クラッジ
- 『ドンキーコング たるジェットレース』に初登場した男性のクレムリン。見た目はクラッシャのようなパワフルなワニ。青い体で人相の悪さとチェーンが特徴である。
- 『大乱闘スマッシュブラザーズX』では単純な性格でキップやキャスと仲の良い一面も持つということが明らかに。一度暴れだしたらクルールでさえ手がつけられないほどの強さ。子供っぽい性格で考えることが苦手。趣味は食事で何でも食べる。
その他のクレムリン
編集その他のクレムリンに関しては以下を参照。
また、アニメ版のクレムリン軍団は以下を参照。
キャプテンクルールが率いるクレムリン軍団
編集海賊船「バッドクルール」を持つ海賊のクレムリンたち。ドンキーを誘拐した一味。取引にバナナを要求した。クレムリン島が彼らのアジト。
- クロバー
- 『スーパードンキーコング2』に登場したワニ。タルの中に潜んでいる。基本的に緑色だが、黄色、黒、赤と色違いのクロバーがいる。
- 『ドンキーコング64』ではキングクルール率いるクレムリン軍団の一味として登場。「カブーン」という色違いのワニが登場する。
- カブーン
- 『ドンキーコング64』に登場したワニ。上記の通りクロバーの色違いで「ボムクロバー」という名前だったが変更されている。赤色。TNTバレルに入っており、攻撃を受けるか、しばらく経つかすると爆発する。
- ゲームボーイアドバンス版『スーパードンキーコング2』ではキャプテンクルール率いるクレムリン軍団の一味として再登場。
バロンクルールが率いるクレムリン軍団
編集クレムリン軍団の親玉であるバロンクルールが現れるまで一時期、クレムリン軍団のボスはカオスが代理を務めていた。主な目的は世界征服。
- コプター
- 『スーパードンキーコング3』に初登場したワニ。プロペラで空を飛ぶ。ワニの中で珍しく倒すことができない敵キャラクターだった。
- 『ドンキーコング たるジェットレース』ではキングクルール率いるクレムリン軍団の一味として再登場。デザインが大人びた姿になっており、プレイヤーキャラクターとして使用可能(ただし、隠しキャラクターなので最初から使用できない)。また、身軽でせっかちな性格をしている。
その他のクレムリン族(あるいはワニの敵)
編集基本的に作品内に登場するワニのキャラクターはクレムリン軍団の一味だが、ゲーム内では判別できないキャラクターもいる。未発売作品の『ディディーコングパイロット』に登場したカミカゼクルール(仮称)が率いるクレムリン軍団はクランチを除いて不明。
- クラッバ
- 『スーパードンキーコング2』に登場したワニ。ロストワールドの門番をしている。トゲ付き棍棒「イボイボバット」を持っている。キャプテンクルールの手下のはずだが、お金に弱く、クレムコインを渡すとコングたちであろうとあっさり通してしまう[2]。また、以降ロストワールドへ行く際、コングたちに友好的な態度になるのでどっちつかずな立場になってしまう。
- 『ドンキーコング64』では同名のキャラクターが登場しているが、棍棒を持っている以外共通点はなく容姿が全く異なるので別人である。
- クリーバー
- 『スーパードンキーコング2』に登場した剣とワニの骨を合わせたボス。マグマの洞窟「クロコドーム」のボスとして登場。常にディディーとディクシーに襲い掛かってくる。
- ゲームボーイアドバンス版ではケロゾーンとの対決で再び登場する。その際2体のクリーバーが出現する。
- グラッバ
- 『スーパードンキーコング2』に登場したワニ。クラッバに似ているが別人。船の墓場「クレムクエイ」のボス。棍棒で攻撃してくる。
- ケロゾーン
- ゲームボーイアドバンス版『スーパードンキーコング2』に登場した赤色をした巨大なワニ。対決前にキャプテンクルールが登場し、「ひとつ腕前を見せてもらうとするぜ!」と挑戦的な台詞を残して去っていく。その後にケロゾーンが出現する。口から炎を吐き出したり、地面を揺らしたり、鉄球を降らしたりしてくる。
- クランチ
- スピンオフ作品『ディディーコングレーシング』に登場したスパイのワニ。勘違いからディディーらの後を追い、いつの間にかレーサーの一員になってしまった。事件解決後はディディーたちとは仲良くなっている[3]。もう一人の相棒がいるが名前は判明していない。
- まだドンキーコングシリーズ内で登場したことがないが、黄緑の体色にドクロマークの服は『ドンキーコング64』以降のクリッターのキャラクターデザインに基づいている。
- リメイク作『ディディーコングレーシングDS』にも登場しており、相棒がクランチと同じ容姿だと判明する。エンディングではティンバーアイランドの住民たちと一緒にディディーを見送っていた。
- 好きなものはロック。嫌いなものはコング達と歯磨き。
- なお、彼が言う「ボス」とはクルールのことなのだが、どのクルールが率いるクレムリン軍団なのかは不明。
- カスプラット
- 『ドンキーコング64』に登場したボディガード。各ステージにいくつかいる。主にブラストマティックの設計図を守る役目を担当。バトルアリーナにも登場し、衝撃波を放ってくる強敵。ゲーム内では「ボディガード」と表記される。
- ゾゾゾ〜キャッスルのイントロでコングたちに設計図を多く奪われ、クルールに恐れ一人が逃走するものの、巨大なクラップトラップに襲われる。
- キングクルールに対する忠誠心はあまりない[4]。
その他のクレムリン軍団の一味・子分
編集作品や漫画によっては他の敵キャラクターもクレムリン軍団の一味として扱われるが、ゲーム内や説明書などでは単に協力してコングたちに襲い掛かってくるという役割で紹介されるものが多い。
ここではゲーム内で判明した敵キャラクターのみ表記する。
- マンキーコング
- 『スーパードンキーコング』に登場したオランウータン。元々はドンキーたちと同じコングファミリーの一員だったが、クルール側に寝返った。樽を投げて攻撃する。ゲーム中では彼がなぜキングクルールの子分になったかは説明されてない。
- ノーティ
- 『スーパードンキーコング』に登場したビーバー。主にザコキャラクターで、歩いてるだけ。ボスとしてステージ1とステージ4に登場。ジャンプする。
- 『ドンキーコング64』では体の色が水色になっており、コングたちを見かけると追いかけてくる。バトルアリーナでキングクルールの子分だと判明。バトルアリーナ1のみ登場。
- 以降の作品ではキングクルールの子分としてたびたび登場する。
- ネッキー
- 『スーパードンキーコング』に登場したハゲタカ。主に空を飛びながらコングたちの邪魔をする。ミニネッキーは口から木の実を吐き出してくる。ボスとしてステージ2とステージ6のボスとして登場。口からココナッツを吐き出して攻撃してくる。胴体の部分が見えない仕様になっている。
- ゲームボーイアドバンス版の『スーパードンキーコング』では攻撃方法や倒し方が異なる。ステージ6の「いかりのボスネッキー」では2体のボスネッキーが登場する。倒した後に出てくるクランキーの台詞でキングクルールの子分と判明[5]。
- 以降の作品ではキングクルールの子分としてたびたび登場する。
- ジンガー
- 『スーパードンキーコング』に登場した蜂。トゲがあるので踏みつけて倒すことはできない。
- ゲームボーイアドバンス版『スーパードンキーコング2』のボスキングBを倒した後に出てくるクランキーの台詞でキャプテンクルールの一味と判明。また、クランキーいわく「クルールはどこであのバカでかいハチどもをリクルートしている」と語っていることから他のジンガーや『スーパードンキーコング』に登場したクイーンBもクレムリン軍団の一味であることがわかる。
- 以降の作品ではキングクルールの子分としてたびたび登場する。
- ダムドラム
- 『スーパードンキーコング』に登場したドクロマークのドラム缶のボス。ステージ5のボスとして登場。中からクレムリンのクリッター、クラップトラップ、クランプなどの敵キャラクターを出してくる。全ての敵キャラクターを倒すと最後は爆発する。
- ゲームボーイアドバンス版の『スーパードンキーコング』では攻撃方法や倒し方が異なる。倒した後に出てくるクランキーの台詞でキングクルールの一味と判明[6]。
- ゾッキー
- 『スーパードンキーコング2』に登場したハゲワシ。ネッキーとの関連性は不明。バンダナを巻いている。ボスゾッキーは帽子にバッドクルールの旗のマークがある。卵を落として攻撃してくる。最初の戦いで死亡するが、後に「おばけボスゾッキー」として再登場する。
- カオス
- 『スーパードンキーコング3』に登場したロボット[7]。製作者はバロンクルール。一時的にはクレムリン軍団の新しいボスという役割だった。一人称は「カオス」と自分の名前。言葉を話せるが、全てカタカナで表記される。ジェット噴射や刃物を回転させたりパンチグローブで攻撃してくる[8]。弱点は頭。コングたちを敵視しており、彼とは二度も戦うことになる。一度目はレーザーを発射する頭部を破壊され、復讐を誓い退散する。二度目の戦いでは本当の頭部を破壊され、ついに機能停止する。その際、黒幕であるバロンクルールが現れ、カオスで世界征服をするつもりだったと激怒する。
- バロンクルールとの戦いの後、彼の中にはドンキーとディディーがいたことが判明するが、詳しい理由は不明。
- 『ドンキーコングGB ディンキーコング&ディクシーコング』では再びボスとして登場。
- ブロッカー
- 『ドンキーコング64』に登場した門番している巨大な看板。キングクルールにステージの入り口であるDKドアの門番を命じられており、朝からずっと立ちっぱなしのため本人はイライラしている。そのうえ、逆らうとオシオキをされるためキングクルールの事を恨んでおり、彼のことを「クルールのブタ」と言う。口が悪く、彼に対する忠誠心は全くない。
- 指定された数のゴールデンバナナを持っていると潔く立ち退き消滅する。
- アーミィ・ジロー
- 『ドンキーコング64』に登場したアルマジロ。『スーパードンキーコング』に登場したアーミーとの関連性は不明。ドンキーとは2度に渡って戦う。一度敗北し、アステカンウインドのイントロでキングクルールに大目玉を喰らう。
- 二度目の対決は新しい機能を追加し再びドンキーに戦いを挑むが敗北。その後、空中に飛んでいき消滅した。
- ドガドン
- 『ドンキーコング64』に登場した竜のようなボス。何度も溶岩に落ちても平気で上がってくる。実はキングクルールのペットでクリスタルどうくつのイントロで判明。ディディー、チャンキーと戦う。
- 子供がいるがディディーにペチャンコにされてしまった。
その他の関係者
編集- クランキーコング
- 初代ドンキーコング。コングファミリーの長老。口が悪く、基本的にクルールらクレムリン軍団のことを「ワニども」と言い、悪口や暴言を吐くことが多い。
- 『スーパードンキーコングGB』では、ドンキーとディディーのためにキングクルールにバナナを隠させたり、新しい敵や罠を仕掛けを用意させたりしていた[9](詳しくはスーパードンキーコング#スーパードンキーコングGBを参照)。
- 『ドンキーコング たるジェットレース』ではキングクルールと対のキャラクターになっている。
- クランジー
- 『ドンキーコング64』に登場したキングクルールの弟。英表記は K. Lumsy。穏やかな性格だが、それが災いし、クルールに牢屋に閉じ込められている。牢獄の中にいるのでほとんど見ることができないが、DKアイランドと同じくらいの体格を持つ桁外れの巨体であり、本作で彼と並ぶ体格を持つ登場人物はいない。クルールの弟という設定は日本版のみで、日本国外版では単にクルールの手下という設定。
- スナイド
- 『ドンキーコング64』に登場した元クレムリン軍団の研究員のイタチ。自称「復讐のイタチ」。元々はブラストマティックでDKアイランドを破壊する計画のリーダーだったが、なぜか信用できないという理由でクルールにクビにされてしまった。そのことでキングクルールのことを恨んでおり、クレムリン軍団に復讐を誓う。
- アジトであるスナイドHQにてコングたちに事情を話し、復讐するためにコングたちに設計図を集めることを依頼する。設計図を持ってくるその度にゴールデンバナナと交換することで彼らに協力することを約束する。口が悪く、設計図を持っていない状態で会いに行くと「集めてから来い」と文句を言う。全て揃うとご機嫌になり、お礼としていつでもミニゲームを遊べるようにしてくれる。
- 物語の終盤で重要な役割を持っており、最終ステージ「ハイドアウト」で設計図を集めた数によってブラストマティックの発射時間を遅らせてくれる(設計図1枚で1分。全部で40枚あり最高で50分、最低で10分となる)。
備考
編集「ドンキーコングシリーズで初めてドンキーサイドのキャラクターがプレイヤーになった『ドンキーコングJR.』では、マリオの手下として「スナップジョー」と呼ばれる機械ワニが登場している。