コピー・アンド・ペースト
コピー・アンド・ペースト(英: copy and paste)とは、コンピュータ上で行う操作の用語である。ほぼ同様の意味を持つ、カット・アンド・ペースト(英: cut and paste)についても、ここで解説する。
コピー・アンド・ペーストは、コンピュータ上のデータを別の場所へ複製することを指し、カット・アンド・ペーストは移動することを指す。ペースト(日本語では「貼り付け」〈はりつけ〉とも言う)の部分は同じだが、違いは、元のデータをコピー(copyつまり複写・複製)するか、カット(cutつまり切り取り)するか、の違いである。つまり、コピーとカットの違いは、「元の場所にデータが残るか残らないか」の違いである。利用者が特に意識はしていてもいなくても、どちらも実際にはデータがまずクリップボードにバッファされてからペーストされる。
概要
現在のほとんどのグラフィカルユーザインタフェース (GUI)システム上ではコピー(移動)したい範囲を選択したうえで一定の操作を行うことで、クリップボードにデータをコピーや移動することができ、クリップボードにあるデータは、一定の操作で他の箇所に貼る(ペーストする)ことができる[1]。異なる箇所へデータを容易に[2]複製(移動)できる操作である。
歴史
少量のデータ用のバッファを初めて使った人物はen:Pentti Kanervaであり、1973年に米国のコンピュータ科学者ラリー・テスラーが、そのバッファの呼び名として「クリップボード」という名を選び、そのバッファにデータを入れたりそこから出したりすることを「cut」「copy」「paste」と再命名したことでこう呼ばれるようになった。
- 詳細はクリップボード#歴史を参照。
主な操作方法
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コピー・アンド・ペーストおよびカット・アンド・ペーストの方法は、機種もしくはシステムによって多少ばらつきがある(ほとんど同じものもある)。また、キーボード上の各種キーの組み合わせによって発動するもの(ショートカットキー)もあれば、マウスなどのポインティングデバイスの操作で行えるものもある。
主なオペレーティングシステムやGUI環境での操作方法は、以下の通りである。
Microsoft
Microsoft Windows
Windowsにおいては、Windowsのバージョンによって異なる。KDEやGNOMEの標準的なアプリケーションでは、Windows 3.1以降と同じである。
- Windows 3.1以降、および標準的なアプリケーション
- 範囲を選択して ⎈ Ctrl+C
- 貼り付けたい場所を選択して Ctrl+V
また、Windowsでスクリーンショット取得も可能で、
- ⎙ PrintScreen キーを押下
- 画像を処理できるアプリケーションを開いて Ctrl+V
その他Microsoft
- DOSプロンプトなど
- 範囲を選択してマウスを右クリック
- 貼り付けたい場所でマウスを右クリック
Macintosh
その他PC端末
- UNIX系(X Window System)
- マウスの左ボタンを押しながら範囲を選択し、左ボタンを放す
- マウスの中ボタンをクリックするとカーソル位置に貼り付けされる
- Emacs
- Ctrl+SPACE で選択を開始し、Ctrl+fなどで範囲終了場所まで移動する
- ⎇ Alt+wもしくはMeta+wでコピーし、貼り付けたい場所でCtrl+yで貼り付ける
モバイル端末(Android, iOS)
- コピーしたいテキストや画像を長押ししたあとに表示されるメニューから「コピー」を押す
- 貼り付けたい場所(テキストボックス)を長押し、表示されるメニューから「ペースト(貼り付け)」を押すと貼り付けられる
その他
電子掲示板などにおいて、コピペという言葉は、頻繁にコピー・アンド・ペーストされる特定の文章(いわゆるテンプレート)を指すこともある[4]。
脚注
- ^ a b ペースト(IT用語辞典 e-words)
- ^ コピペ(日本語俗語辞書)
- ^ コピー&ペースト(IT用語辞典バイナリ)
- ^ 武田麻希 (2021年12月16日). “意外と知らない「コピペ」の由来とは?”. 「マイナビウーマン」. 2023年5月16日閲覧。
関連項目
- インターネットスラング
- コンピュータ用語一覧
- レス
- コピミズム伝道教会
- 盗作
- ラリー・テスラー - コピー・アンド・ペースト機能を発明したコンピュータ科学者