エヴァ・コパチ

ポーランドの政治家、首相(在任2014-2015)

エヴァ・ボジェナ・コパチポーランド語: Ewa Bożena Kopacz, 1956年12月3日 - )[1]は、ポーランド政治家2014年から2015年まで同国の首相を務めた。エバ・コパチとも表記される[2][3]。同国では女性初となる下院議長を歴任[2][3]、その他、2007年から2011年まで保健大臣を務めた[4]。2001年より市民プラットフォームに所属し、2014年9月にドナルド・トゥスクの後を継いで首相に就任。同国の女性首相はハンナ・スホツカに次いで2人目である[2]

エヴァ・コパチ
Ewa Bożena Kopacz
生年月日 (1956-12-03) 1956年12月3日(67歳)
出生地 ポーランドの旗 ポーランド マゾフシェ県スカルィシェフ英語版
出身校 ルブリン医科大学
所属政党 市民プラットフォーム

ポーランドの旗 第三共和政第15代 首相
在任期間 2014年9月22日 - 2015年11月16日
大統領 ブロニスワフ・コモロフスキ
アンジェイ・ドゥダ

在任期間 2014年11月8日 - 2016年1月26日

在任期間 2011年11月8日 - 2014年9月22日
大統領 ブロニスワフ・コモロフスキ

内閣 ドナルド・トゥスク
在任期間 2007年11月16日 - 2011年11月8日
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生い立ち

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ラドム近郊のスカルィシェフにて出生[5]。出生名はエヴァ・リス(Ewa Lis)。父親は機械工で、母親は仕立て屋であった。彼女はラドムで育ち、高校もそこで卒業した。1981年、ルブリン医科大学卒業[4]。小児科と家庭医学の学位を取得。その後彼女はオロンスコ英語版村、フレヴィスカ英語版ポーランド語版村のクリニックで働き、シドゥオビエツ英語版町では地元の医療施設の院長を2001年まで務めた。

政治家として

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1980年代、コパチは統一農民党の党員であった。

1990年代、彼女は自由連合に参加。ラドムの党支部長を務め、1998年、マゾフシェ県の県会議員に当選[4]

2001年、彼女は自由連合を離れ、新しく出来た市民プラットフォームに入党。同年ポーランド下院議員に当選[4]。2005年に再選後、下院保健委員長と党のマゾフシェ県支部長に就任[4]

保健大臣として

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コパチは2007年にドナルド・トゥスク内閣の保健大臣に就任[4]。2008年には14歳の少女の中絶に関わったのが教会法に抵触するとして、市民団体から破門を呼びかけられた[6]

2009年新型インフルエンザの世界的流行では、複数の製薬会社がポーランド政府にWHOが勧めるワクチンの購入の契約を行おうとするが、EU各国がこのワクチンの購入契約を交わす中、彼女は20年以上の診療経験がある医師としての経験を元に[7]、大流行の危険性が低い事[3]や、接種の安全性についての情報が不十分である事[7]、製薬会社との秘密契約に、法律に反する条項が20以上もあった事[7]などを理由に購入拒否を貫き[3][7]、結果ポーランド政府は問題のワクチンの購入を見送った。

ポーランド下院議長

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コパチは2001年にポーランド下院議員に当選し、2005年、2007年、2011年に再選。2011年11月にはポーランドの下院議長(Marshal of the Sejm英語版)に選出された[4][5]

ポーランド首相

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エヴァ・コパチ内閣

2014年9月22日、トゥスク首相が欧州連合(EU)大統領に転出する事を理由に辞任した事に伴い、後任の首相に就任[2][8]。同時に、市民プラットフォームの党首職も受け継いだ。

2015年5月25日のポーランド大統領選挙では最大野党、法と正義 (PiS)のアンジェイ・ドゥダに当選を許した[9]。同年10月25日に実施された、ポーランド議会総選挙ではPiSが単独過半数を獲得し圧勝したため、コパチは首相辞任に追い込まれた[10][11]

2016年1月26日、新党首にグジェゴシュ・スヘティナ英語版が選出されたのに伴い、市民プラットフォームの党首を退任[12]

脚注

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  1. ^ Biuletyn Informacji Publicznej Instytutu Pamięci Narodowej” (ポーランド語). katalog.bip.ipn.gov.pl. 2019年5月12日閲覧。
  2. ^ a b c d “ポーランド、コパチ氏が首相に就任 女性で2人目”. 日本経済新聞. (2014年9月22日). https://www.nikkei.com/article/DGXLASGM2201A_S4A920C1FF8000/ 2015年8月6日閲覧。 
  3. ^ a b c d “キーパーソン:エバ・コパチ氏=ポーランド史上2人目の女性首相”. 毎日新聞. (2014年9月23日). http://mainichi.jp/shimen/news/20140923ddm007030166000c.html 2015年8月6日閲覧。 
  4. ^ a b c d e f g コパチ・ポーランド首相略歴”. 日本外務省. 2015年8月6日閲覧。
  5. ^ a b コパチ内閣 閣僚の横顔” (PDF). 在ポーランド日本国大使館. 2015年8月6日閲覧。
  6. ^ “Poland Pro-Life Groups Call for Health Minister’s Excommunication After Abortion Involvement”. LifeSiteNews.com. (2008年6月24日). https://www.lifesitenews.com/news/poland-pro-life-groups-call-for-health-ministers-excommunication-after-abor 2015年8月6日閲覧。 
  7. ^ a b c d “VIDEO: H1N1 Influenza Polish Minister of Health Rejects WHO sponsored Vaccine”. Global Research. (2009年11月15日). http://www.globalresearch.ca/video-h1n1-influenza-polish-minister-of-health-rejects-who-sponsored-vaccine/16102 2015年8月6日閲覧。 
  8. ^ “Ewa Kopacz sworn-in as new Polish Prime Minister”. The Hindu(ワルシャワ). (2014年9月22日). http://www.thehindu.com/news/international/world/ewa-kopacz-swornin-as-new-polish-prime-minister/article6435328.ece 2015年8月6日閲覧。 
  9. ^ “ポーランド大統領選、野党の保守強硬派が当選”. 日本経済新聞. (2015年5月25日). https://www.nikkei.com/article/DGXLASGM25H1L_V20C15A5EAF000/ 2015年8月6日閲覧。 
  10. ^ “ポーランド政権交代確実 反難民野党が両院で過半数”. 47NEWS. (2014年10月28日). http://www.47news.jp/CN/201510/CN2015102701002261.html 2015年10月31日閲覧。 
  11. ^ ポーランド:下院選 右派、単独過半数確定.『毎日新聞』.2015年10月28日付朝刊、7面
  12. ^ (ポーランド語)Grzegorz Schetyna nowym przewodniczącym Platformy Obywatelskiej”. wyborcza.pl (2016年1月26日). 2017年12月31日閲覧。

外部リンク

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  • Ewa Kopacz(ポーランド議会における紹介ページ)
公職
先代
ドナルド・トゥスク
  ポーランド共和国首相
第三共和政第15代:2014 - 2015
次代
ベアタ・シドゥウォ
議会
先代
グジェゴシュ・スヘティナ(en
  ポーランド共和国下院議長
2011 - 2014
次代
ラドスワフ・シコルスキ(en