常野物語』(とこのものがたり)は、恩田陸の小説シリーズである。常野シリーズとも。『光の帝国』『蒲公英草紙』『エンド・ゲーム』の3作が刊行されており、『光の帝国』はテレビドラマ化された。

特殊な能力を持つ「常野」の人々を描いている。

単行本

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全て集英社。(最初の)単行本は四六版ハードカバー文庫集英社文庫。文庫版の表紙はシリーズタイトル「常野物語」が先であるかのようなデザインになっているが、後に来るのが正しい。

  1. 光の帝国 常野物語1997年10月 ISBN 408774292X、文庫:2000年9月 ISBN 4087472426
  2. 蒲公英(たんぽぽ)草紙 常野物語2005年6月 ISBN 4087747700、文庫:2008年5月 ISBN 978-4087462944
  3. エンド・ゲーム 常野物語(2005年12月 ISBN 4087747913、文庫:2009年5月 ISBN 978-4087464320

各作品

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光の帝国

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小説すばる』で1994年12月号から1997年5月号まで全11回連載。この作品のみ連作短編集。収録作と初出は次のとおり(単行本収録順)。

  1. 大きな引き出し(1994年12月号)
  2. 二つの茶碗(1995年3月号)
  3. 達磨山への道(1995年6月号)
  4. オセロ・ゲーム(1995年7月号)
  5. 手紙(1995年9月号)
  6. 光の帝国(1995年12月号)
  7. 歴史の時間(1996年7月号)
  8. 草取り(1997年5月臨時増刊号)
  9. 黒い塔(1997年1月号・2月号)
  10. 国道を降りて…(1997年5月号)

ゼナ・ヘンダースンの「ピープル・シリーズ」をイメージして書かれた[1]。タイトルから誤解を受けることもあり、文庫本の解説を書いた久美沙織は、宇宙戦争のような内容を想像していた[2]

蒲公英草紙

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青春と読書』(本作のみ掲載誌が異なる)2000年1月号から2001年2月号まで全14回連載。

時間を遡った20世紀初頭の物語であり、時系列では最初である。

第134回直木賞候補作。

エンド・ゲーム

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小説すばる2004年3月号から2005年6月号まで全6回連載。雑誌掲載時には藤田新策が挿絵を描いた(単行本未収録)。

テレビドラマ『光の帝国』

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光の帝国
ジャンル テレビドラマ
脚本 飯野陽子
演出 松岡孝治
木村明弘
田中正
出演者 前田愛
檀ふみ
小日向文世
製作
制作 NHK
放送
放送国・地域  日本
放送期間2001年12月4日 - 12月25日
放送時間火曜日23:00 - 23:45
放送枠ドラマDモード
放送分45分
回数4
公式サイト
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光の帝国』(ひかりのていこく)は、2001年12月4日より12月25日まで毎週火曜日23:00 - 23:45に、NHK総合テレビジョンの「ドラマDモード」で放送された[3]。主演は前田愛

キャスト

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春田家
常野一族
山岳洋品店『K2』
その他

このドラマの共演で知り合った中村勘太郎(現・中村勘九郎)と前田愛が2009年に結婚した。

スタッフ

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放送日程

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各話 放送日 サブタイトル 演出
第1話 2001年12月04日 未知の力 松岡孝治
第2話 2001年12月11日 一族の力 木村明弘
第3話 2001年12月18日 闇の力 田中正
最終話 2001年12月25日 未来の力 松岡孝治
NHK総合テレビジョン ドラマDモード
前番組 番組名 次番組
夏の王様
(2001.11.20)
光の帝国
(2001.12.4 - 2001.12.25)

演劇集団キャラメルボックス版『光の帝国』

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演劇集団キャラメルボックス2009年、『光の帝国』の1作「大きな引き出し」を「ハーフタイムシアター」にて『光の帝国』として上演した。上演時間は、演劇上演の通常の約半分である76分。

演劇を撮影して映画として配給するLivespireの1作として、同年7月18日より劇場公開された。また同時上演していた梶尾真治の「未来(あした)のおもいで」を原作する『すべての風景の中にあなたがいます』も公開された。

また2017年秋に、同じく演劇集団キャラメルボックスが本作を再演した。なお再演は加筆がされ上演時間が長くなったため、ハーフタイムシアターではない。[4]

出演

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スタッフ(初演)

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脚注

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  1. ^ 『光の帝国』あとがき
  2. ^ 『光の帝国』解説
  3. ^ a b c d e f g NHK放送文化研究所 編『NHK年鑑2002』日本放送出版協会、2002年10月31日、154頁。 
  4. ^ 秋グリーティングシアター速報”. 演劇集団キャラメルボックス. 2017年5月8日閲覧。[リンク切れ]

外部リンク

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