しあわせ運べるように
「しあわせ運べるように」(しあわせはこべるように)は、1995年に臼井真が作詞・作曲した楽曲(合唱曲)。2021年1月17日より神戸市歌に指定されている。「しあわせはこべるように」の表記も見られる。
しあわせ運べるように | |
---|---|
| |
作詞 | 臼井真(1995年) |
作曲 | 臼井真(1995年) |
採用時期 | 2021年1月17日 |
言語 | 日本語 |
概要
編集「しあわせ運べるように」は、 1995年に発生した阪神・淡路大震災後に神戸市の音楽教諭だった臼井真が神戸復興を願い、作詞・作曲した楽曲である。
同楽曲は原曲の「神戸オリジナルバージョン」のほか、2011年に発生した東日本大震災後に制作された、歌詞中の「神戸」を「ふるさと」に置き換えた「ふるさとバージョン」[1]、「福島しあわせ運べるように合唱団」が歌う「神戸」を「福島」に置き換えた「ふくしまバージョン」がある。
英語[2]、中国語[3]、フランス語、ペルシア語[3]、アラビア語[3]、トルコ語、カンボジア語、イタリア語、ハンガリー語にも訳され、それらは日本国外で広く歌われている。
新潟県中越地震で全村避難を余儀なくされた山古志村には、歌詞中の「神戸」を「山古志」に替えた歌のテープが神戸市の小学校から贈られるなどし、また東日本大震災後、同時多発的に東日本の被災地に広がった。ほかにも「福島」「浪江町」など被災地を中心に多様なバージョンが制作され教育現場を中心に歌い継がれている。2016年に発生した熊本地震後にも、歌詞中の「神戸」を「熊本」に替えたバージョンが歌われている。
2021年1月17日、阪神・淡路大震災の発生から26年になるのを契機に、神戸市における2番目の市歌として指定された[4][5][6]。
チャリティーCDブック
編集2011年7月25日にアスコムよりチャリティーCDブックが発売された。本作の印税は、「東日本大震災」復興支援のために全額寄付される。
同楽曲の録音、子供たちの手話コーラスの動画の撮影は臼井の指導・指揮のもとで兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホールにて行われた。
朝日放送「東日本大震災『ABCこども支援募金』」のシンボルソングとなる。
同年7月27日にCD収録楽曲のダウンロードが開始され、8月10日にレコチョクでもダウンロードが開始された。
なお, CDは同年9月5日に株式会社ミュージックグリッドより単独発売されている。
CD収録曲
編集【ピアノ伴奏版】
- しあわせ運べるように(神戸オリジナルバージョン)
- しあわせ運べるように(ふるさとバージョン)
- しあわせ運べるように(カラピアノ)
【オーケストラ演奏版】
- 編曲:杉浦邦弘 / 合唱:神戸市立住吉小学校合唱部 / 指揮:加藤完二 / 演奏:スーパーキッズ・オーケストラ
- しあわせ運べるように(神戸オリジナルバージョン)
- しあわせ運べるように(ふるさとバージョン)
- しあわせ運べるように(カラオケ)
【スペシャル版】
- 編曲・伴奏:川上昌裕
- しあわせ運べるように(ピアノソロバージョン)
島谷ひとみによるカバーシングル
編集「しあわせ運べるように」 | |
---|---|
島谷ひとみとしあわせを運ぶ合唱団 の シングル | |
初出アルバム『15th Anniversary SUPER BEST(※完全版)』 | |
A面 | しあわせ運べるように(ふるさとバージョン/合唱) |
B面 | しあわせ運べるように(ふるさとバージョン/独唱) |
リリース | |
規格 | マキシシングル |
ジャンル | J-POP |
時間 | |
レーベル | avex trax |
作詞・作曲 | 臼井 真 |
チャート最高順位 | |
| |
島谷ひとみの32枚目のシングルとして2012年3月7日に発売されたカバーバージョン。発売元はavex trax.
解説
編集前作「簡単に言えたなら」から約1年振りのシングル発売。自身初のチャリティーCD[7]。
知人を通し作家の臼井に会った島谷は、「しあわせ運べるように」が神戸の多くの人達に力を与え、東北の被災地へと歌い継がれている事を知り、また、臼井の想いと同楽曲に感銘を受け、「この曲を一人でも多くの方に聴いて頂くお手伝いが出来れば」と強く思うようになった。
2011年11月、島谷は仙台で開かれたチャリティーライブで同楽曲を初披露。また, 2012年1月に仙台市立岡田小学校を訪ね児童と合唱した模様が、「情報満載ライブショー モーニングバード!」で放送され、反響を呼んだことからCD化が実現した[8]。
臼井が教鞭を執る神戸市立西灘小学校の6年生36人(臼井は指揮で参加)と、仙台市立岡田小学校の6年生41人の合計77人で「しあわせを運ぶ合唱団」を結成。島谷が両校を訪ねて合唱を収録し、その歌声をミキシングして「復興を遂げた地」と「復興を果たす地」の“復興の懸け橋”となる楽曲が完成した[9]。
島谷と臼井の印税は、東日本大震災の復興支援のために全額寄付される。
収録曲
編集- 作詞・作曲:臼井真 / 編曲:川上昌裕
- しあわせ運べるように(ふるさとバージョン/合唱) / 島谷ひとみとしあわせを運ぶ合唱団
- しあわせ運べるように(ふるさとバージョン/独唱) / 島谷ひとみ
- しあわせ運べるように(カラオケ)
この曲を発売したその他の歌手
編集- 森祐理、東京放送児童合唱団 - 1997年1月21日にシングルとして発売。
- Cooley High Harmony - 神戸を拠点に活動する男性4人組ボーカルグループ。2008年発売のアルバム『Voice form KOBE』に収録。2009年発売のオムニバスアルバム『誰も知らない泣ける歌外伝 クラウンレコード・セレクション 〜胸いっぱいの涙〜』にも収録されている。
- 川嶋あい - 2009年4月8日発売のシングル「大丈夫だよ」(初回限定盤)に収録。2011年6月18日、御崎公園球技場(ノエビアスタジアム神戸)にて開催されたヴィッセル神戸VSベガルタ仙台戦で歌唱し、その模様がオーロラビジョンで放映された。
- 仙台市立八軒中学校吹奏楽・合唱部 - 2011年7月6日発売のシングル「あすという日が」に収録。
- 綾乃ひびき - 2012年6月27日発売のマキシシングル「Stand Alone / しあわせ運べるように」に収録。
脚注
編集- ^ 「しあわせ運べるように」ふるさと復興願い合唱 - 神戸新聞社、2011年7月31日8:52
- ^ “豪 兵庫と姉妹提携の州で震災追悼式典”. NHKニュース (日本放送協会). (2015年1月16日). オリジナルの2015年1月20日時点におけるアーカイブ。 2015年1月20日閲覧。
- ^ a b c 古谷禎一 (2014年5月26日). “臼井真さん 「生まれ変わる」音楽の力で”. YOMIURI ONLINE (読売新聞社) 2015年1月20日閲覧。
- ^ 「しあわせ運べるように」神戸市歌に指定 震災復興願い歌い継がれ、神戸新聞NEXT、2021年1月14日。
- ^ 「しあわせ運べるように」 神戸市の歌に指定へ、サンテレビNEWS、2021年1月14日。
- ^ 定例会見 2021年(令和3年)1月14日、神戸市、2021年1月14日。
- ^ Inc, Natasha. “島谷ひとみ小学生77人と合唱、印税全額寄付チャリティCD”. 音楽ナタリー. 2024年6月11日閲覧。
- ^ 神戸から東北へ!島谷ひとみがリメーク - 日刊スポーツ、2012年3月1日6時45分
- ^ 島谷ひとみ、新曲は“復興の懸け橋歌” Archived 2012年3月2日, at the Wayback Machine. - デイリースポーツ、2012年3月1日